その業者、なぜそんなに安い?見積もりに隠された“罠”

その業者、なぜそんなに安い?見積もりに隠された“罠”

引越し業者を選ぶ際、「他社よりも安い」「今だけ特別割引」といった言葉に惹かれてしまう人は多いでしょう。

しかし、その安さの裏には、見積もり段階では見えない“罠”が隠されていることがあります。一見お得に見える引越し費用が、結果的に高くつくケースも珍しくありません。

ここでは、引越しの見積もりに潜む代表的な落とし穴を詳しく紹介します。

目次

基本料金だけを提示して安く見せている

引越しの見積もりで「他社より安い」と感じたとき、その理由の多くは、“基本料金だけ”を提示して全体を安く見せているケースにあります。

つまり、見積書に記載された金額が“実際に支払う総額”ではないということです。ここでは、この「基本料金だけの見積もり」に潜むカラクリを詳しく解説します。

1. 「基本料金」とは何か

引越し業者が提示する「基本料金」とは、あくまで最低限の作業にかかる費用を指します。通常、以下のような要素だけが含まれています。

  • トラック1台分の運搬費
  • 作業員2名程度の人件費
  • 基本的な搬出・搬入作業

一見するとお得に感じますが、実際の引越しではこの“基本作業”だけで終わることはほとんどありません。

2. 見積もりに含まれていないことが多い項目

多くの格安業者は、追加費用が発生しやすい部分を最初から見積もりに入れません。そのため、当日になって「別料金です」と言われるケースが非常に多いのです。

よく省かれる追加項目の例
  • 梱包資材費(ダンボール、ガムテープ、緩衝材など)
  • 階段・エレベーター作業費(建物条件によって発生)
  • 長距離手運び費(トラックが玄関前に停められない場合)
  • 家電の取り外し・取り付け費用(エアコン、洗濯機など)
  • 有料道路・駐車料金(別途請求されることが多い)
  • 不用品処分費(処分を依頼すると高額になる場合も)

これらが当日に一つひとつ加算されていくと、「最初に提示された金額の倍近くになった」というトラブルも実際にあります。

3. なぜ「基本料金だけ」を提示するのか

業者がこのような方法を取る理由は、見積もり比較の段階で「一番安く見える」ようにするためです。

引越しを検討している人の多くは、まず金額で判断します。そのため、業者側は「最安値」を強調し、競合他社より安く見せることで契約を取りやすくしているのです。

しかし実際には、

  • “最低限の作業だけ”の金額であり、
  • “お客様の条件では適用できない料金”であることが多いです。

つまり、「とにかく契約を取るための価格表示」に過ぎないことが多いのです。

4. 悪質なケースでは“追加請求のための伏線”になる

中には、意図的に安い見積もりを提示し、
契約後に追加費用を請求する「釣り見積もり」に近い手法を取る業者も存在します。

よくある流れ:

  1. 電話やネットで簡易見積もり → 非常に安い金額を提示
  2. 契約を急かす(「今日契約すれば割引」など)
  3. 当日になって「これは追加料金です」と請求

このような業者は、料金説明をあえて曖昧にしていることが多く、「基本料金に含まれる範囲」を明確にしていません。

5. 信頼できる業者は「内訳」を明示してくれる

一方、信頼できる業者は、見積もり段階で料金の内訳を細かく説明してくれます。

たとえ他社より少し高く見えても、次のような点がしっかり明記されていれば安心です。

  • 「基本料金」と「オプション料金」が明確に分かれている
  • 梱包資材や人件費などの単価が明示されている
  • 追加費用が発生する条件が事前に説明されている
  • 見積書に“総額”が記載されている

このような業者は、後から追加請求されるリスクが低く、結果的にトータルコストで見ても安く済むことが多いです。

確認すべき質問例

見積もり時には、次のような質問を必ずしておきましょう。

  • この料金には何が含まれていますか?
  • 当日に追加料金が発生する可能性はありますか?
  • 梱包資材や階段作業の費用は別ですか?
  • 契約後に金額が変わることはありますか?

業者が明確に答えられない、または回答を濁す場合は注意が必要です。そうした業者は、契約後に条件を変更してくることがあります。

7. 「安さ」よりも「透明性」で判断する

引越し業界では、安く見せるための見積もりテクニックが多く存在します。

しかし、安さの裏にある“非表示のコスト”を見抜けなければ、結果的に他社より高くつくことになります。

大切なのは、「いくら安いか」ではなく、「料金の内訳がどれだけ明確か」という点です。

見積もりを受け取ったら、総額だけでなく、「この料金の中に何が含まれているか」を必ず確認しましょう。

作業員や車両の質を下げてコストを削減している

引越し業者が「格安料金」を実現するために最も多く行うのが、人件費と車両コストの削減です。

一見「効率化」に見えても、実際にはサービス品質を犠牲にしているケースが多く、結果として荷物破損・作業トラブル・時間超過などの問題につながります。

ここでは、格安業者がどのようにしてコストを下げているのか、そしてその影響がどのように現れるのかを詳しく説明します。

1. 経験の浅いアルバイト中心の人員構成

多くの格安業者は、熟練した正社員スタッフの代わりに短期アルバイトを大量に採用してコストを抑えています。

アルバイトは時給制のため、社員に比べて人件費を大幅に節約できるからです。しかし、引越し作業は「ただ運ぶだけ」ではありません。

重い家具を安全に持ち運び、壁や床を傷つけないように注意し、お客様の家財を丁寧に扱う高い技術が求められます。

経験不足の作業員にありがちな問題:

  • 家具や家電の扱いが雑で、傷や破損が起きる
  • 梱包・養生の手順を理解しておらず、壁や床を汚す・傷つける
  • 重量物の持ち上げ方が間違っており、作業が遅れる
  • 現場での連携が悪く、作業がスムーズに進まない

結果的に、安くても作業時間が長くなり、場合によっては破損トラブルで余計な時間と費用が発生することもあります。

2. 少人数での作業による負担増

格安業者は、人件費を抑えるために必要最低限の人数しか派遣しないことがあります。例えば、通常3名で対応する規模の引越しを2名で行う、といったケースです。

その結果、起こりやすい問題:

  • 一人当たりの負担が大きく、作業スピードが低下
  • 重い荷物を無理に持つことで破損やケガのリスクが増大
  • 時間が足りず、丁寧な梱包・搬出ができない
  • 作業終了時間が予定より大幅に遅れる

人数を減らすことでコストは下がりますが、その分、品質と安全性が犠牲になる傾向があります。

3. 教育・研修が不十分

信頼できる大手引越し業者では、作業前に研修制度を設け、家具の持ち運び方・養生方法・接客マナーなどを徹底的に指導しています。

一方、格安業者では研修にコストをかけないことが多く、「現場で覚える」「経験者に頼る」といった曖昧な教育体制が一般的です。

研修不足によるトラブルの例
  • 搬入時に床や壁を傷つけても対応できない
  • 家具の分解・組み立て方法を理解していない
  • 家電製品(冷蔵庫・洗濯機)の扱いを誤る
  • お客様への対応が雑でトラブルに発展

価格だけに惹かれてこうした業者を選ぶと、「対応が悪かった」「荷物を壊された」といった不満につながる可能性が高いです。

4. 車両の整備・管理費を削減している

トラックや運搬車両の整備にもコストがかかります。格安業者の中には、この車両維持費を削減するために古いトラックを使い続けるところもあります。

車両の質が低い業者に見られる特徴
  • 古い車両で、荷台の内部が汚れている
  • シートやクッション材が破損しており、荷物に傷がつく
  • 車内に臭いが残っている(カビ・油・埃など)
  • 車検・点検が不十分で、運搬中のトラブルが起こる

実際、「荷台の中が汚れていて、家具が黒くなっていた」という苦情も少なくありません。車両の品質が悪いということは、安全性と衛生面でも問題があるということです。

5. トラックサイズを小さくしてコストカット

料金を安く見せるために、実際の荷物量より小さいトラックで見積もりを出す業者もあります。小型車両の方がガソリン代・通行料・ドライバー人件費を抑えられるためです。

しかし、当日になって荷物が入りきらず、「2便で運ぶ」「追加料金が必要」と言われるケースが後を絶ちません。

典型的なトラブル例
  • 荷物が乗りきらず、一部を自分で運ばざるを得なかった
  • 追加トラック費用として2万円以上請求された
  • 搬出・搬入が2回になり、作業時間が倍になった

正確な荷物量を把握しないまま見積もりを出す業者は、「安く見せること」を優先している可能性が高いといえます。

6. 責任体制が曖昧

格安業者の中には、作業員が外注スタッフ(委託業者)で構成されていることもあります。この場合、トラブルが起きても「うちの社員ではない」と責任を回避されることがあります。

注意すべき点:

  • 契約書上の作業責任者が明記されていない
  • 作業員が会社のユニフォームを着ていない
  • 保険・補償に関する説明がない

信頼できる業者であれば、全員が自社スタッフであり、責任者を明確にして作業を行います。

【見極めのポイント】

「作業員や車両の質を下げていないか」を判断するには、見積もり時や問い合わせの段階で次の質問をしてみましょう。

  • 作業員は自社スタッフですか?(外注やアルバイトの割合を確認)
  • トラックのサイズや年式を教えてください。
  • 作業員の人数と経験年数はどのくらいですか?
  • 作業中の破損やトラブルが起きた場合、どのように対応しますか?

これらに明確に答えられない業者は、コストカットを優先している可能性があります。

【安さの裏にある“リスク”を理解する】

引越し作業は、単なる運搬ではなく「生活の大切な財産を扱う専門職」です。作業員の質や車両の状態は、料金以上に引越しの満足度を左右します。

安さを実現している業者ほど、どこかでコストを削っていることを理解しておきましょう。

価格だけで判断せず、作業品質・安全性・信頼性の3点を重視して選ぶことが、トラブルのない引越しにつながります。

「釣り見積もり」で契約を取ってからの追加請求

引越し業界で近年特に問題になっているのが、「釣り見積もり」と呼ばれる悪質な手法です

これは、見積もり段階で極端に安い金額を提示して契約を取りつけ、引越し当日や直前になって追加料金を請求するというものです。

一見すると格安で魅力的な見積もりですが、結果的に他社よりも高くついてしまうケースが多発しています。
ここでは、この「釣り見積もり」の仕組みと注意点を詳しく解説します。

1. 「釣り見積もり」とは何か

「釣り見積もり」とは、実際に発生する費用をすべて含めずに不自然に安い見積もりを提示し、契約を誘導する手口のことです。いわば「おとり価格(ダミー料金)」を使ってお客様を“釣る”行為です。

典型的な特徴
  • 他社と比べて明らかに安い見積もりを提示
  • 「今日契約すればこの値段です」と契約を急かす
  • 書面の内容が簡素で、内訳が不明瞭
  • 電話やメールで簡易的に契約を済ませようとする

この段階で「安いからここに決めよう」と契約してしまうと、後になって思わぬ請求を受けることになります。

2. どのように追加請求が行われるのか

契約後や引越し当日に、「想定外の作業が発生した」という理由で追加請求されるのが典型的なパターンです。

よくある追加請求の理由:

  • 荷物量が見積もりより多かった
  • トラックに積みきれないので追加便が必要
  • エレベーターが使えなかった
  • 通路が狭く、通常より作業時間がかかった
  • 階段作業・長距離運搬が必要だった
  • 梱包資材が追加で必要になった

業者によっては「これは見積もりに含まれていません」と言い張り、当日その場で高額な追加料金を提示してきます。

特に、引越し当日は予定が詰まっており、他の業者に依頼し直すことも難しいため、「仕方なく支払ってしまう」ケースが多いのです。

3. 釣り見積もりが行われる背景

このような手法が横行する背景には、価格競争の激化があります。

引越しの見積もりはインターネットで簡単に比較できるため、お客様の多くが「一番安いところにしよう」と考えがちです。

そのため一部の業者は、「まずは契約を取ってから、後で金額を上げればいい」という考え方で営業しているのです。

これは、契約率を上げるための営業トークの一環であり、誠実な見積もりではありません。

よくある被害事例

実際に寄せられている「釣り見積もり」トラブルの例を挙げます。

  • 事例①

    電話で「2トントラック1台で十分です」と言われ、5万円で契約。当日「荷物が多いからもう1台必要」と言われ、追加で3万円請求された。

  • 事例②

    「階段作業は無料です」と言われたが、当日「階段の段数が多いので別料金になります」と言われ、1万円追加請求。

  • 事例③

    「ダンボールは無料でお渡しします」と言われたのに、作業後に「10箱以上は有料です」と言われて追加請求。

いずれも、契約時に説明されていない費用を後出しで請求される典型的な例です。

5. 書面での確認を怠ると危険

釣り見積もりを行う業者は、契約内容を口頭で説明するだけの場合が多いです。そのため、後になって「言った・言わない」のトラブルになりやすく、消費者側が不利になります。

  • 見積書の「内訳」「追加料金条件」を書面で確認する
  • 契約前に「追加費用が発生しない条件」を明記してもらう
  • 契約書に金額と作業範囲をしっかり記載させる
  • 電話だけでの契約は避け、訪問見積もりを受ける

特に、「訪問見積もりをしない業者」は、後から「荷物が多かった」と理由をつけて請求することが多いため注意が必要です。

6. 業者の態度で見抜くコツ

釣り見積もりをする業者には、いくつか共通した特徴があります。

要注意な営業トーク:

  • 「今契約してくれれば、この価格でやります」
  • 「他社の見積もりより1円でも安くします」
  • 「詳しい見積もりは当日でも大丈夫です」
  • 「契約内容は現場で調整します」

こうした発言が出たら、その場で契約しないことが鉄則です。誠実な業者であれば、即決を迫らず、すべての条件を明確に説明してくれます。

7. 釣り見積もりを避けるための対策

被害を防ぐには、見積もり時に複数の業者から比較検討することが重要です。
1社だけの見積もりでは、相場が分からず「安さの罠」に引っかかりやすくなります。

具体的な対策:

  • 最低でも3社から訪問見積もりを取る
  • 見積書の内訳・補償・追加費用の条件を比較する
  • 業者の口コミや評判を確認する
  • 契約は書面で行い、控えを必ず保管する

また、見積もりの時点で説明が曖昧な業者は即座に候補から外すのが賢明です。

8. 誠実な業者の見積もりは「安くても透明」

信頼できる業者の見積もりは、他社より少し高いこともあります。しかし、そこには理由があります。

  • 荷物量を正確に測った上での見積もり
  • 追加料金の条件を事前に明示
  • 補償内容を丁寧に説明
  • 契約内容をすべて書面で渡す

このように「安さの根拠」が明確であれば、安心して依頼できます。本当に良心的な業者は、契約後に金額を変えることはありません。

【もし追加請求された場合の対処法】

万が一、引越し当日に不当な追加請求をされた場合は、
その場で支払わず、次のように対応してください。

対応の流れ:

  1. 契約書・見積書を提示し、「見積もり範囲外か」を確認する
  2. 業者の説明をメモや録音で記録する
  3. 不当だと感じた場合は、作業を中断して相談機関に連絡する
    • 消費生活センター
    • 国民生活センター
    • 消費者ホットライン(188)

感情的にトラブルになる前に、冷静に法的対応を検討することが大切です。

保険・補償が不十分

引越しで最も多いトラブルのひとつが、家具や家電の破損・紛失です。その際に重要になるのが、業者がどのような保険・補償制度を整えているかです

しかし、格安業者の中には「保険未加入」や「補償範囲の限定」など、非常に不十分な体制で営業しているケースが少なくありません

安さを優先して契約してしまうと、トラブル発生時に修理費を自己負担しなければならないこともあります。

ここでは、引越し業者の保険・補償制度の仕組みと注意点を詳しく解説します。

1. 引越し業者が加入すべき「運送業者貨物賠償責任保険」

引越し業者は本来、運送業者貨物賠償責任保険(通称:貨物保険)に加入するのが一般的です。これは、引越し中に発生した破損や紛失などの損害を補償するための保険です。

この保険で補償される主な内容:

  • 家具・家電の破損
  • 運搬中の落下・衝突による損傷
  • 荷物の紛失・盗難
  • 雨水や汚れによる損害

通常は、1事故あたりの上限金額(例:30万円〜100万円)が設定されています。しかし、格安業者の中には次のようなケースもあります。

  • 保険そのものに加入していない
  • 補償上限が非常に低い(1件につき5万円など)
  • 「お客様の責任範囲です」として補償を拒否

そのため、契約前に保険の有無と補償範囲を必ず確認する必要があります。

2. 「保険加入」と書かれていても内容が不十分な場合

見積書や広告に「保険加入済み」と書かれていても、安心するのは早計です。実際には、「最低限の保険」しかかかっていないこともあります。

注意が必要なケース:

  • 1事故あたりの補償上限が非常に低い
  • 梱包中や設置中の破損は補償対象外
  • 小型家電・衣類・書籍などが対象外
  • 「作業員の過失が明確な場合のみ補償」と限定している

例えば、作業中にテレビが落下して壊れても、「作業員が意図的に落としたわけではない」と判断されると補償されないケースもあります。つまり、「保険加入」=安心とは限らないのです。

3. 保険が使えない「よくある理由」

トラブルが起きても、「このケースは対象外です」と言われることが多いのが現実です。

よくある補償拒否の理由:

  • 梱包が不十分だった(「お客様が梱包したので自己責任」とされる)
  • 経年劣化が原因と判断された
  • 外観上の小さな傷は補償対象外
  • 証拠(写真・動画)がない

たとえ業者の作業中に壊れたとしても、
明確な証拠がなければ「お客様の持ち込み時点で破損していた」とされることもあります。

【「自社補償制度」は要注意】

格安業者の中には、「保険ではなく自社補償制度を用意しています」と説明するところもあります。
しかし、その内容をよく見ると非常に曖昧で、実際には補償されないケースが多いです。

ありがちな問題点:

  • 書面で補償条件が明示されていない
  • 担当者の判断で補償するかどうか決まる
  • 修理対応ではなく「お詫びの気持ちとして一部負担」のみ
  • 現金ではなく「次回割引券」で対応

このような“名ばかりの補償制度”では、実質的な補償を受けられないことが多いため注意が必要です。

5. 大手業者との違い

大手引越し業者の場合、保険・補償の仕組みが明確に整備されています。

大手業者の特徴
  • 「貨物保険」に加えて「損害賠償保険」にも加入
  • 破損時の対応フロー(報告・検証・補償)が明文化
  • 写真・書面をもとに迅速に対応
  • 家具修理・代替品の提供も可能

一方、格安業者では、担当者レベルの判断で対応が遅れたり、そもそも補償手続きが存在しない場合もあります。

安さを優先して補償が不十分な業者を選ぶと、トラブル時に「泣き寝入り」する可能性が高くなります。

6. 契約前に確認しておくべき項目

見積もり段階で、次の質問をしておくと安全です。

確認しておくべき質問例
  • 保険には加入していますか?(加入している保険名も確認)
  • 補償の上限金額はいくらですか?
  • 作業中の破損や紛失があった場合の対応方法を教えてください。
  • 梱包や設置のミスによる損害も対象ですか?
  • 補償請求はどのように行えばいいですか?

この質問に対して、明確に答えられない業者は避けた方が無難です。

7. 自分でできるリスク対策

業者の補償が不十分な場合に備え、利用者側でも次のような対策を取っておくと安心です。

  • 作業前に、家具・家電の状態を写真や動画で記録しておく
  • 梱包を自分で行う場合は丁寧に、破損防止材を十分に使用する
  • 高価な品物(ピアノ・絵画・アンティークなど)は専門業者に依頼する
  • 契約書・見積書・連絡履歴をすべて保管しておく

これらの記録があると、補償交渉の際に「業者の過失」を証明しやすくなります。

8. 補償対応が悪い業者の見抜き方

補償に対して誠実な業者とそうでない業者は、対応の仕方で簡単に見分けられます。

注意すべき業者の特徴
  • 「うちは大丈夫です」と根拠のない安心を強調
  • 保険内容の説明を避ける、または「込みです」と曖昧にする
  • 契約書に保険・補償の項目がない
  • トラブル時の対応窓口が存在しない
信頼できる業者の特徴
  • 保険名・補償範囲・上限金額を明確に提示
  • 見積書に補償内容を記載している
  • トラブル時の報告ルールが明文化されている

誠実な業者は、「もしものとき」の説明をきちんと行います。その姿勢こそが、信頼性の証です。

9. 安さの裏には「リスク」がある

格安業者は、低価格を実現するために保険料や補償コストを削減していることが多いです。そのため、破損やトラブルが発生した場合、対応が十分に行われないリスクがあります。

引越しは一度きりのイベントではなく、生活の大切な財産を移動させる作業です。その安全を守るためには、料金よりも補償体制を重視して業者を選ぶことが大切です。

不要なオプションで料金を上乗せしてくる

引越しの見積もりで「基本料金が安い」と感じても、実際に契約・作業が進むにつれてオプション料金が次々に追加され、最終的に高額になるケースがあります。

これは、業者が「最初に安く見せて契約を取り、後からオプションで利益を上げる」ための手法です。

この“オプション上乗せ型”の見積もりは一見分かりづらく、契約後に「そんなにかかるとは思わなかった」と後悔する人が少なくありません

ここでは、引越し業者が使う代表的なオプション上乗せの手口と、注意すべきポイントを詳しく解説します。

1. 「オプションで儲ける」仕組み

引越し業界では、基本料金を安く見せる代わりにオプションで利益を出すのが一般的な手口です。

見積もりの時点では「これがすべての費用です」と言いながら、実際には次のような追加作業を“オプション扱い”にして後から請求してきます。

よくある追加オプションの例

以下は、実際の引越し現場でよく追加されるオプションです。
見積もり時に「込み」と思っていた作業が別料金になることがあります。

代表的な追加項目:

  • エアコンの取り外し・取り付け費用
    → 基本料金に含まれないことが多く、1台あたり1万〜2万円程度請求される。
  • 洗濯機・照明・テレビなどの接続作業
    → 「取付サポート」として追加され、数千円〜1万円ほど発生。
  • 不用品の処分・回収
    → 「サービスです」と言われても、実際には処分費用を請求されるケースが多い。
  • ピアノ・金庫・大型家具の運搬
    → 重量物扱いとして、別途「特別運搬料」が加算される(1点で数千円〜数万円)。
  • 梱包・荷解き代行サービス
    → 「荷造りを代行します」と提案され、1人暮らしでも数万円の追加になることがある。
  • 階段・長距離搬入費
    → トラックが玄関前に停められない場合、「手運び料」として追加される。

これらは作業上必要な場合もありますが、
問題は「見積もり段階で説明されていなかった」まま追加される点にあります。

3. 契約後に“後出し”される手口

悪質な業者は、契約を結んだ後でオプションを後出しするケースがあります。

典型的な手法:

  • 「お客様の状況だと追加作業が必要でした」と、当日になって請求
  • 「安全のために保険を追加しませんか?」と現場で提案
  • 「このサービスを付けないとトラブルになります」と不安を煽る
  • 「このくらいの追加はよくあります」と軽い口調で金額を上乗せ

引越し当日はバタバタしており、他の選択肢もないため、
そのまま了承してしまう人が多いのが現実です。

4. 「無料サービスです」と言いながら有料化する

悪質な業者ほど、「無料」を強調して契約を取ります。しかし、実際には無料範囲が非常に限定的で、「基準を超えると有料になる」ケースが多くあります。

よくある“無料の罠”:

  • 「ダンボール無料」→ 実際は10箱まで、それ以上は有料
  • 「資材無料提供」→ テープ・緩衝材は別途請求
  • 「不用品引き取り無料」→ 特定の品目のみ、その他は有料回収
  • 「階段作業無料」→ 2階まで、それ以上は追加料金

このように、「無料」と言いながら細かい条件をつけており、結果的に有料オプションに誘導されるのが実態です。

【“パックプラン”の中身に注意】

引越し業者の中には、「全部コミコミパック」「おまかせプラン」などを用意しているところもあります。
しかし、その中身をよく確認せずに契約すると、
「必要のないサービスまで含まれていた」ということになりかねません。

ありがちな例
  • 単身者なのに「梱包・荷解き付きプラン」で契約してしまう
  • 家族引越しで「家具クリーニング」「ハウスコーティング」など不要なサービスが含まれている
  • 使用しないオプションが自動的に追加されている

一見便利に見える「パックプラン」も、
不要なサービスが組み込まれていれば割高になるだけです。

6. 見積書でオプションを見抜く方法

見積書を受け取ったら、次の点を必ずチェックしましょう。

チェック項目:

  • オプション項目が「別表」「備考欄」に記載されていないか
  • 「含まれる」と書かれているサービスの詳細条件を確認
  • 「その他必要に応じて」など曖昧な文言がないか
  • 梱包・取付・階段作業などの単価が明記されているか

見積書が明確でない場合や、「当日になって判断します」と言われたら要注意です。

7. 契約前に確認すべき質問

不要なオプションを防ぐには、契約前に以下の質問をしておきましょう。

  • この料金に含まれている作業内容をすべて教えてください。
  • オプション作業を追加する場合、料金はいくらですか?
  • 当日に追加料金が発生することはありますか?
  • 梱包資材や階段作業は無料ですか?
  • オプションを断っても料金は変わりませんか?

業者が明確に答えられない場合や、「当日調整します」と答える場合は避けた方が安全です。

8. 契約後に断るのは難しい

オプション料金は、作業が始まってから提示されることもあります。

そのタイミングでは他の業者に頼むことができず、「今さら断れない」という心理的プレッシャーから、そのまま支払ってしまうケースが多いのです。

そのため、契約前にすべての費用を確定させておくことが最も重要です。

9. 信頼できる業者の特徴

誠実な業者は、オプション料金を「後出し」しません。

信頼できる業者の特徴
  • 見積もり時にすべての費用を提示
  • 不要なオプションを勧めない
  • 「必要な場合のみ追加になる」と明確に説明
  • 見積書に「総額」と「内訳」を明記

逆に、「特別割引」「キャンペーン価格」といった言葉で即決を迫る業者は、契約後に追加請求する可能性が高いです。

【不要なオプションを避けるために】

最後に、引越し時に余計な出費を防ぐためのポイントをまとめます。

  • 見積書を細かくチェックし、不明な項目は質問する
  • 「すべて込みです」という曖昧な説明は信用しない
  • 契約書にオプション内容を明記させる
  • 不要な作業は「今回は不要です」と明確に伝える
  • 相見積もりを取って内容と料金を比較する

日程や時間帯の制限がある

引越し業者の見積もりで「かなり安い!」と感じたとき、その料金が“特定の条件付き”である場合があります

つまり、その安さは「いつでも・どんな条件でも」適用されるわけではなく、日程や時間帯に制約がある限定価格になっていることが多いのです。

この「日程・時間帯の制限付き料金」は一見お得に見えますが、実際にはスケジュールの自由がきかず、後から不便を感じるケースが少なくありません

ここでは、その仕組みと注意点を詳しく解説します。

1. 格安の引越し料金は「条件付き」であることが多い

引越し料金は、時期・曜日・時間帯によって大きく変動します。

そのため、格安業者が提示する「激安価格」には、特定の条件が付いていることがほとんどです。

よくある条件付きプランの例
  • 「平日限定料金」
  • 「午後便限定」または「時間指定不可プラン」
  • 「フリー便(到着時間が当日まで不明)」
  • 「閑散期(5月〜2月)限定価格」

このような条件を知らずに契約してしまうと、希望の日時に引越しできなかったり、予定が大幅に狂う可能性があります。

2. 午前便・午後便・フリー便の違い

引越し料金は、作業開始時間によっても変わります。安いプランほど、時間の融通が利かないケースが多いです。

主な区分と特徴:

プラン名 内容 料金の特徴 注意点
午前便 朝から作業開始 最も人気があり高め 荷物到着時間が早く予定を立てやすい
午後便 午前の作業が終わり次第スタート 午前便より安い 前の現場が押すと大幅に遅れることも
フリー便 当日の空き時間に訪問 最も安い 到着時間が当日まで確定しない

格安見積もりの多くは、この「午後便」または「フリー便」です。つまり、時間を指定できない代わりに安くなるという仕組みです。

「午後便」を選んだつもりが、前の現場が長引いて「夜7時以降に到着」なんてことも珍しくありません。

3. 平日限定・特定日限定の価格設定

引越し業界では、土日祝日や月末は料金が高騰します。逆に、平日や中旬の閑散日を狙うと、料金が安くなる傾向にあります。

そのため、格安業者は以下のような条件付きで安さをアピールすることがあります。

  • 「月曜〜木曜限定プラン」
  • 「月中のみこの価格で対応」
  • 「繁忙期(3月・4月)は対象外」

しかし、実際に自分の引越し日を希望すると、「その日は対象外です」「休日料金になります」と言われ、結局追加料金が発生してしまうこともあります。

4. 繁忙期は“安い日程”を選べない

特に注意すべきなのが、引越しの繁忙期(3月〜4月)です。進学・転勤・新生活のタイミングが重なり、1年で最も予約が集中します。

この時期は、次のような傾向があります。

  • 土日・祝日は早期に予約が埋まる
  • 平日でも「繁忙期料金」が適用される
  • フリー便が設定されない or 通常料金になる

つまり、「安いプランが選べない」どころか、通常よりも2〜3倍の料金になることもあります。

格安見積もりをうたっていても、実際には「その料金は5月以降限定です」といった条件がついている場合が多いのです。

5. 時間帯制限による“生活への影響”

時間指定ができない格安プランでは、当日のスケジュール調整が非常に難しくなります。

想定されるトラブル例
  • 午後便が遅れ、夜遅くに搬入が始まる
  • 新居の鍵の受け渡し時間に間に合わない
  • 管理会社や不動産立ち会いができない
  • 電気・ガス・水道の開通手続きが間に合わない
  • 翌日の仕事に支障が出る

このように、時間指定ができないことで生活リズムに大きな影響が出ることがあります。

6. 「時間指定オプション」は追加料金の罠になる

一部の業者は、「時間指定をしたいならオプションになります」と言って、追加料金を請求する場合があります。

一般的な追加料金の目安:

  • 時間指定(午前固定など) … 5,000〜15,000円
  • 休日指定(祝日・日曜) … 2,000〜10,000円
  • 繁忙期(3月〜4月) … 通常の1.5〜2倍

つまり、「安い見積もり」で提示された金額に時間指定を追加すると、結局は他社と同程度の料金になるケースがほとんどです。

【契約前に確認しておくべきポイント】

安い見積もりを提示された場合、以下の点を必ず確認しましょう。

確認項目:

  • 日程・時間帯は指定できますか?
  • 平日・休日で料金は変わりますか?
  • フリー便の場合、到着時間はいつわかりますか?
  • 午後便が遅れた場合の補償はありますか?
  • 繁忙期でもこの料金で対応可能ですか?

これらの質問に対して明確な回答がない場合は、「制限付きの安さ」である可能性が高いです。

信頼できる業者の対応例

良心的な業者は、安いプランを提示する際に条件をきちんと説明してくれます。

誠実な業者の特徴
  • 「午後便は遅れる可能性があります」と事前に説明する
  • 「この日程は繁忙期で追加料金がかかります」と正直に伝える
  • 「時間を指定したい場合はこのくらいの費用です」と明確に提示

逆に、条件を曖昧にして「安いですよ」とだけ強調する業者は要注意です。

8. スケジュールに余裕を持つことが最大の防御

日程・時間帯の制約によるトラブルを防ぐには、早めの予約と柔軟なスケジュール調整が何より重要です。

  • 繁忙期を避けて時期をずらす
  • 平日・中旬など比較的空いている日を選ぶ
  • 余裕を持った時間設定をする(午後便なら夜の予定を空ける)

引越しは「安さ」よりも「確実さ」と「安心感」が大切です。
少し料金が高くても、時間指定ができる業者を選ぶ方が結果的にストレスが少なく済みます。

ブローカー業者を介している

引越しの見積もりをインターネットで検索すると、「一括見積もりサイト」「最安値比較サイト」などが数多く表示されます

しかし、これらの中には“ブローカー業者(仲介業者)”が運営しているサイトがあり、実際に引越しを行う業者ではないケースが多いのです。

一見便利に見えるブローカー経由の見積もりですが、仕組みを理解せずに利用すると、料金の上乗せやトラブルの責任の所在不明など、思わぬリスクに巻き込まれることがあります。

ここでは、引越しの「ブローカー業者」に関する注意点と見極め方を詳しく解説します

1. ブローカー業者とは何か

ブローカー業者とは、引越し作業そのものは行わず、顧客と引越し業者の間を仲介する会社です。

つまり、あなたが依頼している相手は「実際に荷物を運ぶ業者」ではなく、紹介・斡旋を行う中間業者になります。

ブローカー業者の特徴
  • 自社では引越し作業を行わない
  • 複数の引越し業者に顧客情報を販売・紹介する
  • 紹介手数料や仲介料で利益を得ている
  • 広告では「自社が引越しするように」見せかけている場合も

このように、表向きは引越し業者のように見えても、
実際は顧客を他社に“回す”だけの存在であることが多いのです。

2. ブローカー経由で起きやすいトラブル

ブローカーを介すると、契約・支払い・作業の責任が複数の会社に分かれてしまうため、
トラブルが発生した際に非常にやっかいです。

よくあるトラブル例
  • 見積もり金額と実際の請求額が違う
    → ブローカーが提示した価格と、実際の作業業者の請求額が異なる。
    「その金額は参考価格です」と言われて高額請求されることも。
  • 誰に連絡すればいいのか分からない
    → トラブルが発生しても、ブローカーと作業業者のどちらが責任を持つのか不明。
    互いに「うちの責任ではない」と押し付け合うケースも。
  • 情報の伝達ミス
    → ブローカー経由でのやり取りが多いため、荷物量・日程・オプション情報が正確に伝わらない。
    当日に「聞いていない」と言われて作業が遅れる。
  • キャンセル・返金対応が複雑
    → ブローカーを通して支払った場合、返金処理が複雑で時間がかかる。

このように、間に1社挟むことで料金の透明性と責任の明確性が失われるのが最大の問題です。

3. ブローカー業者が料金を上乗せする仕組み

ブローカーは、自社で作業をしない代わりに紹介手数料や中間マージンで利益を得ます。

つまり、あなたが支払う引越し料金の中に、「仲介料」という余分なコストが含まれているのです。

典型的な流れ:

  1. ブローカーが格安見積もりを提示
  2. 実際の作業業者に委託する際に、手数料を上乗せ
  3. 顧客は「仲介料込みの料金」を支払うことになる

表面上は「最安値保証」「一括でラクに比較」などとうたっていますが、
実際には中間マージン分だけ割高になるケースが多いのです。

4. ブローカー経由ではサポート体制が不十分

信頼できる引越し業者であれば、荷物破損・搬入遅延などのトラブル時にしっかり補償対応をしてくれます。

しかし、ブローカーの場合は、そもそも作業責任を持たないため、トラブルが起きても「当社は紹介しただけです」と言われることがほとんどです。

具体的な問題:

  • 保険や補償内容が不明確
  • 作業員の質や経験がわからない
  • 契約書の発行元がブローカーで、実際の作業業者名が書かれていない
  • 相談窓口が存在しない or たらい回しにされる

結果として、トラブルが起きても補償を受けられず、泣き寝入りするケースが多発しています。

5. 悪質な「なりすまし業者」も存在

中には、実際の引越し会社を装ったブローカー業者も存在します。

ウェブサイトや広告では「格安引越し専門」「地域密着〇〇引越しセンター」と名乗っていますが、実際は実働スタッフを持たず、顧客情報を別業者に流すだけの会社です。

なりすまし業者の特徴
  • サイトに「自社トラック」「作業スタッフ」の写真があるが実際はいない
  • 会社所在地や代表者名が不明瞭
  • 電話番号が携帯番号またはIP電話
  • 契約書や領収書に正式な社名が書かれていない

このような業者に個人情報を渡すと、個人情報の売買やスパム勧誘につながる危険性もあります。

6. ブローカーを避けるための見極め方

ブローカー経由かどうかを見抜くためには、見積もり段階で次のポイントを確認しておくと効果的です。

  • 見積書の発行元は「実際に作業する業者」か?
  • 契約書に記載されている社名・住所は存在するか?
  • 公式サイトに「自社保有トラック台数」「スタッフ数」が書かれているか?
  • 「当社ではなく提携会社が伺います」と言われないか?

また、一括見積もりサイトを利用する場合は、どの業者に情報が送られるのかを必ず確認してから登録するようにしましょう。

7. 契約の流れが不自然な場合は要注意

ブローカー経由の場合、契約までの流れが通常と異なることがあります。

怪しい流れの例
  1. サイトで見積もり依頼をすると、すぐに複数社から電話がかかってくる
  2. 見積もり担当者の名刺に会社名が記載されていない
  3. 契約書の発行が遅い or メールのみで済ませようとする
  4. 支払い先の名義が引越し会社名ではない

このような場合は、契約を一旦保留し、正式な引越し業者かどうかを自分で調べ直すことが大切です。

8. 信頼できる「正規業者」の特徴

本当に信頼できる業者は、次のような情報を明確に公開しています。

正規業者の特徴
  • 国土交通省に登録された「一般貨物自動車運送事業者」である
  • 会社所在地・連絡先・責任者が明確
  • 契約書に保険・補償内容が明記されている
  • 見積もり〜作業完了まで一貫して自社スタッフが対応

公式サイトで「事業許可番号」や「自社保有車両台数」を確認できる業者であれば、
ブローカーの可能性は低いといえます。

【トラブルを防ぐための具体的な対策】

ブローカー業者を避けるには、以下の行動を心がけましょう。

  • 一括見積もりサイトを利用する場合、運営会社を確認する
  • 見積もりはできるだけ自社スタッフ訪問型を選ぶ
  • 契約書・見積書の発行元を必ず確認する
  • 支払い先が「個人名」や「別会社名」の場合は契約しない
  • 口コミ・レビューで実際に作業した業者の評価をチェック

作業の質が低下している

引越しで「料金が安い」と聞くと、つい魅力を感じてしまうものです。しかし、その安さの裏側で起きているのが、作業の質の低下です。

引越し業者がコストを削減する際、真っ先に削られるのは「人件費」と「作業時間」

その結果、作業が雑になったり、荷物の破損やトラブルが増えたりするケースが多く見られます

ここでは、格安業者にありがちな「作業品質の低下」の実態と、見積もり段階で見抜くためのポイントを詳しく解説します。

1. 安さの裏で起こる“作業員の質”の低下

格安業者の多くは、人件費を抑えるために経験の浅いアルバイトや短期スタッフを大量に採用しています。

教育や研修を十分に受けていないため、基本的な搬出・搬入の技術が不足していることが少なくありません。

その結果、起きやすいトラブル:

  • 家具や家電を雑に扱い、傷や破損が発生する
  • 梱包・養生が不十分で、壁や床を傷つける
  • 搬入ルートを理解せず、玄関や通路を汚す
  • チーム連携が取れず、作業が長引く
  • 客への対応がぶっきらぼう、態度が悪い

熟練スタッフであれば、限られたスペースでも安全に荷物を運べますが、経験不足の作業員が多いと、スピード・安全性・丁寧さのすべてが低下します。

2. 作業時間を短縮して「件数」をこなす方針

格安業者は「1日にできるだけ多くの現場を回す」ことで利益を出す仕組みを取っています。

そのため、作業時間を短縮するようスタッフに指示しているケースが少なくありません。

この“時間優先型”の弊害:

  • 養生や梱包の手間を省く
  • 大型家具を無理に運んで破損させる
  • 搬入後の配置確認を行わない
  • 荷物の扱いが雑になりがち

作業員が「早く終わらせたい」という意識で動くため、結果的に荷物の安全性よりもスピードが優先されてしまいます。

特に繁忙期(3〜4月)は作業が立て込み、1日3〜4件の現場を掛け持ちしている業者もあり、時間に追われて丁寧な作業ができない状況になりやすいのです。

3. 必要な資材をケチることで品質が下がる

本来、丁寧な引越し作業には、適切な資材や養生用品が欠かせません。しかし、格安業者はコスト削減のために資材の質や数量を減らす傾向があります。

具体的な問題例
  • ダンボールが薄く、重い荷物で破れる
  • 緩衝材を十分に使わず、割れ物が破損
  • 壁・床への養生が省略され、傷や汚れが残る
  • 家具の保護用パッドが不足している

こうした「小さな節約」が積み重なることで、結果的にお客様の大切な荷物や住居を傷つけてしまうことにつながります。

4. 作業員のモチベーションが低い

格安業者では、スタッフの給与や待遇が低い場合が多く、モチベーションが維持できないまま働いている人も少なくありません。

その影響:

  • 接客態度が悪い(挨拶がない、説明不足など)
  • トラブル時の対応が雑
  • チームワークが悪く、現場の雰囲気がギスギス
  • 「安いから仕方ない」と開き直るような態度

価格を下げすぎた結果、作業員がプロ意識を持てない環境が生まれてしまうのです。その影響が、お客様の満足度にも直結します。

5. 家具・家電の扱いが雑になる

家具や家電は、ただ重いだけでなく繊細な構造をしています。しかし、経験の浅い作業員や教育不足の現場では、搬出・運搬時の扱いが雑になりやすく、破損や内部故障が多発します。

実際に起きやすいトラブル:

  • 冷蔵庫を斜めに倒して運び、冷却機能が故障
  • 洗濯機のホースを外さずに水漏れ
  • テレビやモニターの画面にひびが入る
  • 家具のネジや部品を紛失

こうしたトラブルは、作業員が「急ぐ」「知識がない」「経験が浅い」ことが原因です。

6. 破損時の補償対応も雑

作業品質が低い業者は、トラブル対応も不誠実な傾向があります。破損が起きても「最初から傷があった」「お客様の責任」と主張されることも珍しくありません。

悪質業者の対応例
  • 「修理できないので弁償できません」と一方的に拒否
  • 「あとで連絡します」と言って連絡が来ない
  • 修理費の一部しか負担しない
  • 保険未加入で補償そのものが存在しない

作業の質が低い業者ほど、トラブル対応もルーズです。安くても、最終的には修理費や精神的負担が大きくなることがあります。

7. 品質低下を見抜くための見積もりチェックポイント

見積もりの段階で、次の質問をしてみると、業者の“作業品質”をある程度見抜くことができます。

確認しておくべき質問例
  • 作業員は自社スタッフですか?(外注・アルバイトが多い業者は要注意)
  • 荷物の養生や梱包はどこまで対応してもらえますか?
  • 家具や家電が破損した場合の対応は?
  • 作業員の人数と経験年数は?
  • 梱包資材は無料で提供されますか?

これらに対して明確な答えがない、または「当日判断します」とあいまいな回答をする業者は避けた方がよいでしょう。

8. 信頼できる業者の特徴

作業品質の高い業者は、見積もりや説明の段階で以下のような特徴があります。

信頼できる業者の見分け方:

  • 作業内容を細かく説明してくれる
  • トラック・人員・時間配分が明確に記載されている
  • 事前訪問で現場確認を行い、荷物量を正確に把握
  • 養生・梱包の品質を重視している
  • 作業スタッフが自社所属で教育体制が整っている

料金だけでなく、「どうやって運ぶのか」「誰が作業するのか」を重視して選ぶことで、作業品質の低下によるトラブルを防ぐことができます。

9. 安さと品質のバランスを考える

引越し費用は確かに安い方が助かりますが、“安かろう悪かろう”の典型が「作業品質の低下」です。

短期的には数千円〜数万円の節約になっても、破損・遅延・再購入といったトラブルで結果的に高くつくことも少なくありません。

料金が安すぎる場合は、必ず「なぜ安いのか」を業者に確認しましょう。その説明が曖昧な業者は、品質を犠牲にしている可能性が高いです。

安さの理由を必ず確認する

引越しの見積もりで「他社よりも圧倒的に安い!」と聞くと、つい惹かれてしまうものです

しかし、その“安さ”には必ず理由があります。安いということは、どこかでコストを削っているということ

それが「企業努力」によるものであれば良いのですが、中には「サービスの質を落として」「補償を削って」「後から追加請求で回収する」ような業者も少なくありません

ここでは、見積もり時に「安さの理由」を必ず確認すべき理由と、具体的に何をどう確認すればよいのかを詳しく解説します。

1. 「安い=悪い」とは限らないが、「安すぎる」は危険

まず大前提として、“安い”こと自体が悪いわけではありません。

ただし、「相場より極端に安い」場合は注意が必要です。引越し料金は、一般的に以下のような要素で構成されています。

  • 人件費(作業員の人数・経験)
  • トラックや車両の運搬費
  • 梱包・資材費
  • 損害保険・補償費
  • 事務管理費(運営コスト)

つまり、どこかが極端に安いということは、この中のいずれかを削っているということです。

その削減部分が“顧客に不利益をもたらす”形で行われていないかを確認する必要があります。

2. よくある「安さの理由」とその裏側

見積もりの段階で業者が「安い理由」を説明することがありますが、その説明が本当に合理的かどうかを見極めるのが大切です。

以下は、よくある“安い理由”と、その裏に潜むリスクです。

業者の説明 実際の可能性・注意点
「人件費を抑えています」 経験の浅いアルバイト中心で作業品質が低い。雑な作業・破損リスクあり。
「宣伝費をかけていません」 個人経営や新規業者で実績が少ない。補償や対応体制が整っていないことも。
「自社便で安くできます」 トラックが小さく、当日荷物が積みきれず追加請求の恐れ。
「閑散期・特定日割引です」 条件付き(平日限定、午後便限定など)の価格で自由度が低い。
「補償を簡素化しています」 保険未加入・破損時の対応なしなど、トラブル時に不利になる可能性。

一見すると合理的に思える理由でも、そのしわ寄せが顧客側に来る構造になっていることが多いのです。

3. 「企業努力」なのか「手抜き」なのかを見極める

本当に信頼できる業者の中にも、安さを実現しているところはあります。

しかし、その安さが「正当な企業努力によるもの」か、「手抜きによるコスト削減」かを見抜くことが重要です。

企業努力による安さの例
  • 自社スタッフで一貫対応して中間マージンを排除
  • 地域密着で移動距離を短縮しコスト削減
  • オフシーズンの割引で作業効率を上げている
手抜きによる安さの例
  • 作業員をアルバイトでまかない教育なし
  • 保険未加入・補償を削減
  • トラックや資材を古いまま使い続ける
  • 追加料金を狙った不完全な見積もり

質問のコツ:

「なぜ安いのか?」と聞いて、「うちは人件費を抑えています」「スタッフを減らしています」など、“品質を犠牲にした安さ”が見えたら、注意サインです。

4. 「相見積もり」で安さの根拠を比較する

1社だけの見積もりだと、その金額が高いのか安いのか判断ができません。必ず3社以上から相見積もりを取り、安さの根拠を比較しましょう。

  • 各社の見積もり項目(含まれるサービス範囲)
  • 補償・保険の有無
  • 作業員の人数と経験年数
  • 追加料金が発生する条件
  • 日程や時間帯の制限の有無

複数社を比較すると、ある業者の見積もりだけが極端に安い場合、その“安さの理由”が浮き彫りになります。

5. 見積書を見れば「安さの理由」は隠せない

良心的な業者の見積書は、項目ごとの金額が明確に記載されています。一方、怪しい業者は総額だけを提示して内訳を隠す傾向があります。

確認すべき項目:

  • 梱包資材費・人件費・トラック費の明記
  • オプション費用の有無
  • 追加費用が発生する条件
  • 補償・保険の内容

これらが記載されていない場合、「見積もりを安く見せるために一部を省いている」可能性があります。

6. 説明があいまいな業者は避ける

安さの理由を聞いた際に、次のような返答をする業者には注意が必要です。

要注意な回答例
  • 「大丈夫です、全部込みです」
  • 「心配いりません、うちは安いけど丁寧です」
  • 「その辺は当日対応します」
  • 「とにかく今契約すればこの値段です」

これらの曖昧な回答は、実際の作業内容や料金条件を明確にしていないサインです。誠実な業者であれば、安さの理由を具体的に説明してくれます。

7. 安さの理由が「キャンペーン・時期限定」の場合も要確認

中には、「キャンペーン価格」「今だけの特別割引」などと説明されることもあります。

しかし、この手の割引には期限や制約があることが多いです。

  • 割引の適用期間(当日契約が条件か)
  • キャンセル・日程変更時の扱い
  • 繁忙期には適用外になるか
  • 割引後の金額が最終確定額か

「今だけ」という言葉に焦って即決するのは危険です。冷静に比較検討する時間を持ちましょう。

8. 安さを支える“裏事情”を見抜く質問

見積もり時には、以下の質問をすると業者の本質が見えてきます。

質問リスト:

  1. なぜこの料金で提供できるのですか?
  2. 保険や補償は料金に含まれていますか?
  3. 作業員は自社スタッフですか、それとも外注ですか?
  4. この価格に含まれていない作業はありますか?
  5. 当日追加料金が発生する可能性はありますか?

これらの質問に対して誠実に説明できる業者は信頼度が高く、ごまかしたり回答を避ける業者は避けるべきです。

9. 「安いけど安心できる業者」を選ぶために

安さを理由に選ぶこと自体は悪くありません。ただし、その安さの裏に「安全」と「信頼」があるかを見極める必要があります。

安心して選べる“安い業者”の特徴
  • 自社施工(仲介・下請けを使わない)
  • 作業員の経験が豊富で、丁寧な対応
  • 内訳・条件・補償を明確に提示
  • 相見積もりを前提に誠実な説明をしてくれる

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