初めての引越し、どこから手をつければいいかわからない人へ

初めての引越し、どこから手をつければいいかわからない人へ

初めての引越しは、何から始めればいいのか分からず不安を感じるものです。部屋探し、業者選び、荷造り、各種手続きなど、やるべきことは多岐にわたります

しかし、全体の流れを理解し、段階ごとに準備を進めていけば、スムーズに新生活を始めることができます。ここでは、初めての引越しで失敗しないための基本ステップを詳しく解説します。

目次

引越し全体の流れを把握する

初めての引越しをスムーズに進めるために最も大切なのは、全体の流れを理解することです。何をいつまでにやるのかを把握しておくことで、余裕をもって準備を進められます。

ここでは、引越しの主なステップと、それぞれに必要な準備内容を詳しく紹介します。

【ステップ1】新居を探す(引越しの約1〜2ヶ月前)

引越し準備のスタートは、新しい住まい探しです。理想の部屋を見つけるためには、早めの行動が肝心です。

主な流れ

  • 希望条件を整理(家賃・間取り・立地・通勤・通学など)
  • 不動産サイトやアプリで候補を検索
  • 内見の予約・見学
  • 気に入った物件を申し込み
  • 審査・契約・初期費用の支払い
 
  • 契約日と入居日を確認し、引越しスケジュールと重ねて考える
  • 内見時は、日当たり・周辺環境・騒音などもチェックしておく

【ステップ2】引越し業者を選ぶ(引越しの約1ヶ月前)

新居が決まったら、次は引越し業者の選定です。業者によって料金やサービス内容が大きく異なるため、比較が重要です。

主な流れ

  • 複数の業者に見積もりを依頼(できれば3社以上)
  • 訪問またはオンライン見積もりで正確な料金を確認
  • 見積もり内容(費用・サービス・保証など)を比較
  • 引越し日を確定し、業者と契約
 
  • 3〜4月などの繁忙期は早めの予約が必要
  • 梱包資材や不用品回収の有無を確認しておくと安心

【ステップ3】荷物の整理・断捨離(引越しの約3〜4週間前)

引越し費用を抑え、荷造りを楽にするためには「断捨離」が欠かせません。この時期に持ち物を見直すことで、効率的に荷物を減らせます。

主な流れ

  • 所有物を「使うもの」「使わないもの」に分ける
  • いらない物を処分・リサイクル・フリマで売却
  • 荷物量を把握し、梱包スケジュールを立てる
 
  • 1日で終わらせようとせず、数日に分けて少しずつ進める
  • 大型家具・家電の処分は自治体のルールを確認しておく

【ステップ4】梱包作業(引越しの約2〜3週間前)

荷物を整理したら、いよいよ梱包作業に入ります。計画的に進めることで、引越し当日の混乱を防ぐことができます。

主な流れ

  • 段ボールや梱包材を準備
  • 普段使わないものから順に詰める
  • 壊れ物は新聞紙やプチプチで包む
  • 箱に中身と行き先(リビング・寝室など)を明記
 
  • 梱包は「重いものを小さい箱」「軽いものを大きい箱」に入れる
  • 当日使う生活必需品(貴重品、着替え、洗面道具など)は別にまとめる

【ステップ5】各種手続きを行う(引越しの約1〜2週間前)

住所変更に関する手続きは意外と多く、後回しにすると混乱しやすい部分です。早めにチェックリストを作成して進めましょう。

主な手続き

  • 住民票の転出届(旧住所の市区町村役場)
  • 電気・ガス・水道の停止および開始手続き
  • 郵便局での転送届
  • インターネット、保険、銀行、クレジットカードなどの住所変更
 
  • 役所手続きは平日の午前中が比較的空いている
  • オンラインでできる手続きも増えているので活用する

【ステップ6】引越し当日と新生活の準備

いよいよ引越し本番です。当日はトラブルが起こりやすいので、段取りを確認しておきましょう。

主な流れ

  • 荷物搬出前に旧居の写真を撮影(破損や汚れの確認用)
  • 新居では家具の配置を事前に決めておく
  • 搬入作業を確認しながらチェックリストを消化
  • ご近所への挨拶(タオルやお菓子などの簡単な手土産がおすすめ)
 
  • 旧居の掃除を忘れずに行う
  • 鍵の返却・電気やガスの最終確認をする

引越しスケジュールの目安

時期 やること
1〜2ヶ月前 新居探し・契約
1ヶ月前 引越し業者選定・見積もり
3〜4週間前 荷物整理・断捨離
2〜3週間前 梱包開始
1〜2週間前 各種手続き
前日〜当日 最終確認・引越し実施

新居を探して契約する

引越しの最初のステップは、新居を探して契約することです。この段階をしっかり進めることで、その後の引越し準備(業者選びや荷造りなど)がスムーズになります。

理想の住まいを見つけるためには、「条件を整理する → 探す → 内見 → 契約」という流れを意識しましょう。

1. 希望条件を整理する(約2ヶ月前〜)

まずは「どんな部屋に住みたいか」を明確にすることから始めます。条件をあいまいにしたまま探すと、選択肢が多すぎて迷ってしまうため、最初に優先順位を決めるのがポイントです。

主な条件項目

  • 家賃(共益費・管理費を含めた総額で考える)
  • 立地(駅からの距離、通勤・通学時間)
  • 間取り(1R、1K、1LDKなど)
  • 建物タイプ(マンション、アパート、一戸建て)
  • 設備(オートロック、バス・トイレ別、エアコン、宅配ボックスなど)
  • 周辺環境(スーパー、病院、学校、騒音、治安など)
 
  • 家賃は「手取り月収の3分の1以内」が目安
  • 通勤時間や生活動線を具体的にイメージしておく

2. 物件を探す(約1〜2ヶ月前)

条件が固まったら、不動産情報サイトやアプリを活用して物件を検索します。複数のサイトを使うことで、より多くの情報を比較できます。

探し方のコツ

  • 不動産サイト(SUUMO、HOME’S、アットホームなど)で絞り込み検索
  • 気になる物件はすぐに問い合わせを入れる(人気物件は早く埋まる)
  • 同じエリアで複数の不動産会社を比較する
  • 実際に不動産店舗を訪問して相談する
 
  • 写真や間取り図だけで判断せず、実際に内見して確認する
  • 「ネット掲載→成約済み」の場合も多いので、最新情報をチェックする

3. 内見をする(約1ヶ月前)

内見(見学)は、物件選びで最も重要なステップです。写真では分からない環境や住み心地を実際に確認することで、後悔を防げます。

内見時のチェックポイント

  • 日当たり・風通し
  • 騒音(道路、電車、近隣住民など)
  • コンセントや収納の位置と数
  • 水回り(カビ、臭い、水圧)
  • 携帯の電波状況・Wi-Fi環境
  • 建物の共用部(ポスト、ゴミ置き場、駐輪場など)
  • 周辺環境(スーパー、コンビニ、夜の治安)

内見時のコツ

  • 晴れた昼間に行くと日当たりが確認しやすい
  • メジャーやメモ帳を持参し、家具配置をイメージしておく
  • 同じ建物でも部屋の階数・方角で住み心地が変わる

4. 申し込みと審査(約3〜4週間前)

気に入った物件が見つかったら、早めに「入居申し込み」を行います。申し込み順に審査されるため、迷っている間に他の人が契約してしまうこともあります。

必要書類の例
  • 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
  • 収入証明書(源泉徴収票、給与明細など)
  • 勤務先情報(会社名・電話番号など)
  • 緊急連絡先または連帯保証人の情報
 
  • 学生や新社会人の場合は、親が連帯保証人になるケースが多い
  • 審査期間は通常2〜5日程度
  • 審査が通ったら、不動産会社から契約案内が届く

5. 契約と初期費用の支払い(約2〜3週間前)

審査に通過したら、正式に契約手続きに進みます。契約時は説明が多く、分からないままサインすると後でトラブルになることもあるため、内容をしっかり確認しましょう。

契約時の持ち物

  • 認印(または実印)
  • 本人確認書類
  • 収入証明書(場合により必要)
  • 初期費用(現金または振込)

初期費用の内訳

  • 敷金・礼金
  • 仲介手数料(家賃の1ヶ月分が一般的)
  • 前家賃(日割り計算される場合あり)
  • 火災保険料
  • 鍵交換費・保証会社利用料 など

契約時の確認事項

  • 更新料や違約金の有無
  • 退去時の原状回復条件
  • ペット・楽器の可否
  • 管理会社や大家の連絡先

【入居前の準備】

契約が完了したら、入居日までに生活の準備を整えます。

  • 電気・ガス・水道の開通手続き
  • インターネット回線の申込(工事が必要な場合は早めに)
  • 新居の家具・家電のサイズ確認
  • 引越し業者の予約
  • 引越し日と入居日を調整
よくある失敗例
  • 家賃を重視しすぎて、通勤が不便な場所を選んでしまう
  • 契約内容をよく確認せず、更新料や解約条件でトラブルになる
  • 内見を1回だけで決めてしまい、後から環境の悪さに気づく
  • 入居日にライフラインが開通しておらず、生活に支障が出る

引越し業者を選ぶ

新居が決まったら、次に行うのが「引越し業者選び」です。この段階での判断は、費用・作業効率・当日の安心感に直結します。

業者によって料金体系やサービス内容が大きく異なるため、慎重に比較検討することが大切です。

1. 引越し業者選びを始めるタイミング

引越し予定日の 1か月前 には、見積もり依頼を始めるのが理想です。特に3月〜4月の繁忙期(就職・転勤シーズン)は、早めに予約しないと希望日が埋まってしまうことがあります。

目安スケジュール

  • 引越しの1か月前:見積もり依頼を開始
  • 3週間前:複数業者から見積もりを取り比較
  • 2週間前:業者を決定・正式契約

2. 引越し業者の種類を知る

引越し業者には大きく分けて以下の3タイプがあります。自分の引越し規模や予算に合わせて選びましょう。

大手業者

  • サカイ引越センター、アート引越センター、アリさんマークの引越社など
  • 全国対応・スタッフ教育が整っており、安心感が高い
  • ただし、料金はやや高め

中小・地域密着型業者

  • 地域限定で運営している引越し会社
  • 柔軟な対応や割安な料金が魅力
  • 繁忙期は予約が取りやすい場合もある

単身・格安専門業者

  • 小規模な引越し(ワンルームなど)に特化
  • トラック1台・作業員1〜2名のプランが中心
  • 安いが、大型家具や長距離には不向きな場合も

3. 見積もりを取る(複数社比較が基本)

引越し業者選びで最も重要なのが「見積もり比較」です。1社だけで決めると相場より高くなることが多いため、最低でも3社以上の見積もりを取りましょう。

見積もり方法

  • 訪問見積もり:担当者が自宅に来て荷物量を確認し、正確な料金を提示
  • オンライン見積もり:ビデオ通話や写真で見積もりが可能(忙しい人に便利)
  • 一括見積もりサイト:複数社に同時に見積もりを依頼できる

見積もり時に聞くべきこと

  • 正確な料金と内訳(基本料金・オプション費用・割引)
  • 作業員の人数と作業時間
  • 梱包・開梱サービスの有無
  • 保険(破損・紛失時の補償内容)
  • 不用品引き取りサービスの有無

4. 料金の仕組みを理解する

引越し料金は、以下の要素で構成されています。同じ距離・荷物量でも、日程やオプションによって金額が変動します。

料金の主な内訳

  • 基本運賃(距離・荷物量・作業時間で決定)
  • 作業料金(搬出・搬入・スタッフ人件費)
  • オプション料金(梱包・開梱・エアコン取り外しなど)
  • 保険料
  • シーズン料金(繁忙期は割増になる)

料金を抑えるコツ

  • 平日・午後の時間帯を選ぶ(割引対象になることが多い)
  • 荷物を減らす(断捨離でコスト削減)
  • 梱包を自分で行う「節約プラン」を選ぶ
  • 引越し日を業者の都合に合わせる「フリー便」を利用する

5. 引越しプランの種類を知る

業者によっては、作業内容に応じて複数のプランを用意しています。

主なプラン例

  • 標準プラン:荷造り・荷ほどきを自分で行う基本プラン
  • おまかせプラン:梱包から設置まで全て業者に任せられる
  • 単身パック:一人暮らし向けの小型便(コンテナ使用など)
  • ファミリープラン:家族向けの大型トラック+複数スタッフ対応

選び方のポイント

  • 時間と体力に余裕がない人は「おまかせプラン」
  • コストを重視するなら「標準プラン」
  • 荷物が少ない一人暮らしは「単身パック」

【業者を決定する前に確認すべきこと】

契約前に、次の点を必ずチェックしておきましょう。

  • 契約書の内容(キャンセル料・補償範囲・時間帯)
  • 損害保険の有無(万が一の破損・紛失に備える)
  • スタッフの対応(説明が丁寧か、質問に誠実に答えるか)
  • 口コミ・評判(ネットやSNSのレビューを参考に)

【注意点】

  • 「○○%割引!」などの大幅な値引きに惑わされない
  • 見積書に「作業員人数」や「作業時間」が明記されているか確認する
  • 追加料金が発生しないかを必ず事前に聞く

6. 契約と当日までの準備

業者が決まったら、正式に契約を結びます。契約後は、引越し当日に向けて段取りを整えましょう。

契約後にやること

  • 契約書を確認・控えを保管する
  • 引越し日と時間帯を再確認
  • 梱包資材(段ボール・ガムテープなど)の受け取り
  • 家具の採寸・搬出経路の確認
  • 不用品処分の最終確認

7. よくある失敗と回避方法

失敗例

  • 見積もりを1社しか取らず、料金が相場より高かった
  • 当日、追加費用を請求された(階段作業・距離超過など)
  • 荷物の破損・紛失時に補償がなかった
  • スタッフの対応が悪く、トラブルになった

回避方法

  • 必ず複数社で比較する
  • 契約書・見積書の内容を細かく確認する
  • 安すぎる業者は避け、信頼できる口コミを重視する

荷物の整理と断捨離

引越しをスムーズに行うために欠かせないのが、「荷物の整理」と「断捨離」です。不要なものをそのまま新居に持っていくと、荷造りが大変になるだけでなく、引越し料金も高くなります

このタイミングで一度すべてを見直し、「必要なものだけを持っていく」意識を持つことが大切です。

1. 荷物整理・断捨離を始めるタイミング

理想的なのは、引越しの3〜4週間前 から少しずつ始めることです。焦らずコツコツ進めることで、判断ミスや後悔を防げます。

スケジュール目安

  • 4週間前:全体を把握し、カテゴリー別に仕分け開始
  • 3週間前:不用品の処分・リサイクルを進める
  • 2週間前:必要な物だけを残して梱包を開始

2. 荷物を仕分ける基本ステップ

まずは、自分の持ち物を「使うかどうか」で判断し、4つのグループに分けます。

仕分けの分類法(4分法)

  1. 今使っているもの → 新居に持っていく
  2. たまに使うもの → 状態を確認して必要なら保管
  3. 1年以上使っていないもの → 原則処分
  4. 壊れている・劣化しているもの → 処分
 
  • 「いつか使うかも」は要注意ワード
  • 迷ったら「引越し後3か月以内に使うか?」で判断する

【カテゴリー別の整理方法】

断捨離を効率よく進めるには、ジャンルごとに区切って進めるのがおすすめです。

衣類

  • 季節ごとに仕分け(今シーズン着ていない服は処分対象)
  • サイズが合わない・ヨレている服は思い切って手放す
  • リサイクルショップや古着回収ボックスを活用

書籍・雑誌

  • もう読まない本、古い雑誌はまとめて処分
  • 読み返したいものだけを残す
  • メルカリやブックオフなどで売るのもおすすめ

家電

  • 壊れている・古い家電は処分(自治体のルールを確認)
  • 使用年数が5年以上経っている場合は買い替えを検討
  • 新居のサイズ・電圧・配置スペースを確認して選別

家具

  • 新居の間取り・サイズを測り、入らないものは処分
  • 組み立て直せない家具や老朽化したものは買い替えを検討
  • 粗大ごみ・リサイクル業者・不用品回収サービスを利用

雑貨・小物

  • 「しまいっぱなし」のものは基本的に不要
  • 同じ用途のものが複数ある場合は1つに絞る
  • 思い出の品は箱を作ってまとめて保管

3. 不用品を処分する方法

不要なものは、「売る・譲る・捨てる」 の3つの方法で整理します。

売る

  • フリマアプリ(メルカリ・ラクマなど)
  • リサイクルショップ(セカンドストリートなど)
  • ネット買取サービス(ブックオフオンラインなど)

譲る

  • 家族・友人に譲渡
  • ジモティーなど地域掲示板を活用
  • 寄付(古着・本・おもちゃなど)

捨てる

  • 可燃・不燃ゴミとして自治体ルールに従う
  • 粗大ゴミ回収を予約(市区町村により要申込)
  • 家電リサイクル法対象品(テレビ・冷蔵庫・洗濯機・エアコンなど)は専門回収へ
 
  • 回収には時間がかかる場合があるため、早めの手配が重要
  • 処分費用も見積もり時に含めて計算しておく

【効率的に進めるコツ】

  • 1日30分〜1時間など、時間を区切って少しずつ進める
  • 「今日はクローゼット」「明日はキッチン」などエリアごとに区切る
  • 作業前に「いる・いらない」ボックスを2つ用意
  • ゴミ袋・ダンボール・マジックペンなどをあらかじめ準備
  • 写真を撮っておくと、手放しやすくなる(思い出整理)

【断捨離で得られるメリット】

  1. 引越し費用を削減できる 荷物が少ないほど、トラックのサイズや作業時間が減り、料金が安くなる。
  2. 荷造り・荷解きが楽になる 必要最低限のものだけを運ぶため、引越し作業の負担が軽くなる。
  3. 新居がすっきりする 新しい生活スペースに「いらないもの」を持ち込まないことで、快適な暮らしを始められる。
  4. 物の管理がしやすくなる どこに何があるかを把握しやすくなり、生活動線が整う。

4. よくある失敗と注意点

失敗例

  • 「引越し直前」に断捨離を始めて時間切れ
  • 「もったいない」と思って処分を先延ばし
  • 不用品の処分予約を忘れ、当日に荷物が残る
  • 売却品の発送・引取に時間がかかる

回避方法

  • 早めにスケジュールを立てる
  • 迷ったものは「仮置きボックス」に入れて再確認
  • 粗大ごみや回収業者の予約は2週間前までに行う

5. 断捨離チェックリスト(例)

カテゴリー チェック項目 対応
衣類 1年着ていない服がある 処分
家電 壊れている・古い 買い替えまたは処分
書籍 何年も読んでいない本がある 売却
雑貨 使っていない・重複している 処分
家具 新居に入らないサイズ 処分または買い替え

梱包作業

梱包作業は、引越しの成否を左右する重要なステップです。引越し当日を慌ただしくしないためには、「計画的に」「安全に」「分かりやすく」 梱包を行うことが大切です。

この章では、段取りの立て方から荷造りの実践テクニックまで、順を追って紹介します。

1. 梱包を始めるタイミング

荷造りは、引越しの2〜3週間前から始めるのが理想です。焦って詰めると、何をどこに入れたか分からなくなり、引越し後の荷解きが大変になります。

おすすめの進め方

  • 2〜3週間前:普段使わないもの(季節用品・本など)から梱包
  • 1週間前:キッチン用品・衣類を中心に詰め始める
  • 前日:当日使う生活必需品以外をすべて詰め終える

2. 梱包に必要な道具をそろえる

引越し業者から無料または有料で提供されることが多いですが、自分で準備する場合は以下のものを用意しましょう。

基本の梱包用品

  • 段ボール(大小サイズを10〜30枚程度)
  • ガムテープ・布テープ
  • 新聞紙・緩衝材(プチプチなど)
  • マジックペン(中身を記入するため)
  • はさみ・カッター
  • ビニール袋(小物をまとめる用)
  • ゴミ袋(処分品を分ける用)

あると便利なもの

  • 布団袋や圧縮袋
  • 衣装ケース(そのまま運べるタイプ)
  • 養生テープ(床や家具の保護用)
  • 軍手(滑り止め・安全対策)

3. 梱包の基本ルール

荷造りにはいくつかの基本的なルールがあります。これを守ることで、破損や混乱を防ぐことができます。

基本ルール

  1. 重いものは小さい箱へ、軽いものは大きい箱へ → 箱の底が抜けたり、持ち運びにくくなるのを防ぐ。
  2. 同じ部屋のものを同じ箱にまとめる → 新居での荷解きがスムーズ。
  3. 箱の外に中身と設置場所を明記する → 例:「キッチン/調味料」「リビング/本」など。
  4. 壊れやすいものには緩衝材を必ず使用 → 食器・ガラス製品・家電など。
  5. 箱の隙間は新聞紙やタオルで固定する → 輸送中の揺れによる破損を防止。

4. 梱包を始める順番

引越し直前まで使うものを最後にするのがポイントです。以下の順番で進めると、効率よく進められます。

おすすめの順番

  1. 普段使わないもの(季節用品・本・コレクションなど)
  2. 使用頻度が低いもの(予備の家電・寝具・飾りなど)
  3. 衣類(季節ごとにまとめる)
  4. 食器・キッチン用品
  5. 洗面・バス用品
  6. 貴重品・書類・生活必需品(最後にまとめておく)

【各カテゴリ別の梱包方法】

■ 衣類
  • シーズンごとに分け、圧縮袋を使うと省スペースに。
  • スーツやコートはハンガーにかけたまま運べる専用ケースを利用。
  • 下着や靴下などは小分け袋で整理。
■ 食器・ガラス製品
  • 1枚ずつ新聞紙や緩衝材で包む。
  • 皿は立てて並べると割れにくい。
  • 箱の底には新聞紙を敷いてクッション代わりにする。
■ 本・書類
  • 重いため、小さい段ボールに分けて入れる。
  • 書類は重要度ごとにファイルにまとめ、貴重品と一緒に保管。
■ 家電
  • 元箱がある場合は元箱に戻す。
  • コンセントを抜き、ホコリや水分を拭き取っておく。
  • 冷蔵庫は前日に電源を切り、霜を完全に溶かして水を拭き取る。
■ 家具・大型品
  • 取っ手や引き出しは養生テープで固定。
  • 分解できる家具は事前に解体し、ネジ類は袋にまとめて貼り付ける。
  • 角や縁は段ボールや緩衝材で保護。
■ 小物類
  • 同じ用途ごとにまとめて小箱へ入れる。
  • 袋や箱の外側に「文房具」「工具」「コスメ」などと記入。

【梱包時の注意点】

  • 液体類(洗剤・化粧品など)は密閉し、袋に入れて漏れ防止。
  • 貴重品(通帳・印鑑・現金・身分証明書)は必ず自分で運ぶ。
  • 観葉植物は水を切り、新聞紙などで包んで保護する。
  • 新居での配置を考え、段ボールに部屋名を記入しておく。

【梱包を楽にするコツ】

  • 1日1エリア(クローゼット、キッチンなど)を目安に進める。
  • 荷造り中に不要なものが出たら、その場で処分する。
  • 箱の上部には中身をリスト化(メモや番号付け)しておくと後で便利。
  • 梱包後、部屋ごとに段ボールをまとめて積むと搬出がスムーズ。

5. 引越し前日に準備しておくもの(「当日ボックス」)

引越し当日や新居到着直後に必要になるものは、1箱にまとめておきましょう。

当日ボックスの例

  • 貴重品(財布・鍵・印鑑)
  • 携帯電話・充電器
  • 洗面用品・タオル
  • 着替え
  • 飲み物・軽食
  • ごみ袋・掃除道具
  • 工具(ドライバーなど)

このボックスはトラックに積まず、自分で持っていくのが基本です。

6. 梱包チェックリスト(簡易版)

項目 状況 備考
段ボール・テープの準備 □済 業者提供か確認
普段使わない物の梱包 □済 季節品・本など
食器・キッチン用品の梱包 □済 割れ防止対策
衣類の整理・圧縮 □済 圧縮袋を活用
家電の取り外し準備 □済 冷蔵庫は前日に電源OFF
貴重品の管理 □済 当日自分で持つ
箱に部屋名・中身を記入 □済 新居での荷解き用
当日ボックスの用意 □済 最後にまとめる

7. よくある失敗と対策

失敗例

  • 詰め込みすぎて段ボールが破れる
  • 中身が分からなくなり、荷解きが混乱
  • 液体が漏れて他の荷物を汚す
  • 箱の底が抜けて破損

防止策

  • 箱の重量は15kg以内を目安にする
  • テープは十字貼りで強度を上げる
  • 箱ごとに中身と部屋名を明記する
  • 割れ物・液体・精密機器は必ず二重保護

各種手続き

引越しでは、役所・ライフライン・郵便・保険・インターネットなど、さまざまな手続きを行う必要があります。

これらを怠ると、電気や水道が使えなかったり、重要な郵便物が届かなかったりするため、早めの準備と計画的な進行が大切です。

1. 役所での住所変更手続き

引越しが決まったら、まず行うのが市区町村役場での住所変更手続きです。転出・転入・転居のどれに該当するかを確認し、期限内に申請します。

手続き内容

引越しの種類 必要な手続き 提出先 提出時期
同じ市区町村内の引越し 転居届 旧住所の役所 引越しから14日以内
他の市区町村への引越し 転出届・転入届 旧住所の役所(転出届)/新住所の役所(転入届) 転出:引越し前14日以内、転入:引越し後14日以内

必要な持ち物

  • 本人確認書類(マイナンバーカード・運転免許証など)
  • 印鑑(認印可)
  • 国民健康保険証(加入者のみ)
  • 転出証明書(転入届提出時)
 
  • 転出・転入届はどちらも期限(14日以内)を過ぎないよう注意。
  • マイナンバーカードを持っている場合、カードで転出届をオンライン申請できる。
  • 印鑑登録や国民健康保険、児童手当なども住所変更が必要。

2. 電気・ガス・水道の停止・開始手続き

生活インフラの手続きは、引越しの1〜2週間前 までに行いましょう。新居でもすぐに生活を始められるように、日付の指定が重要です。

電気

  • 現住所の電力会社に「使用停止日」を連絡。
  • 新居の電力会社に「使用開始日」を連絡。
  • 最近はWeb・電話で簡単に手続き可能。

ガス

  • 引越し当日に開栓作業が必要(立ち会い必須)。
  • 現住所のガス会社に「停止日」、新住所のガス会社に「開始日」を連絡。
  • 開栓当日は、作業員が来る時間帯を確認しておく。

水道

  • 役所または水道局に「停止・開始届」を提出。
  • 多くの地域でインターネットや電話で対応可能。
 
  • 旧居では検針後に最終料金を支払う。
  • 新居では開栓時に水漏れなどがないかチェック。
  • 同一会社が担当する場合は「住所変更手続き」のみでOK。

3. 郵便物の転送届(郵便局)

旧住所に届く郵便を新住所に転送してもらうための手続きです。引越しの1週間前までに済ませておくと安心です。

手続き方法

  • 郵便局の窓口で「転居届」を提出
  • または「e転居」(オンライン手続き)を利用
  • 転送期間は1年間(延長不可)

必要なもの

  • 本人確認書類(免許証、マイナンバーカードなど)
  • 印鑑(窓口申請の場合)
 
  • 転送期間が過ぎると旧住所に戻ってしまうため注意。
  • 銀行・保険など重要な書類は、直接住所変更も行う。

4. インターネット・固定電話の手続き

ネット回線や電話契約も忘れがちなポイントです。特に光回線の工事が必要な場合は、2〜3週間前に申請しないと間に合わないことがあります。

主な手続き内容

  • 現在の回線契約を「移転手続き」または「解約」する
  • 新居で使用する回線を申し込む(同じ会社でも再設定が必要)
  • 工事日を確認し、立ち会いが必要な場合はスケジュールを確保
 
  • 契約更新月以外で解約すると違約金が発生する場合がある。
  • マンションによっては回線が指定されている場合もある。
  • モバイルルーターを一時的に利用するのも便利。

5. NHK・新聞・宅配サービスなどの住所変更

忘れやすいけれど重要な手続きです。

NHK

  • インターネットまたは電話で住所変更可能。
  • 新住所でテレビを設置する日を伝える。

新聞

  • 購読中の新聞社または販売店に連絡。
  • 配達停止日・開始日を指定する。

宅配サービス(定期購入など)

  • Amazon・楽天・ヨドバシ・生協などの会員情報を変更。
  • 特に定期配送商品は早めに住所変更を行う。

6. 保険・年金・銀行・クレジットカードなどの住所変更

引越し後、早めに行うべきのが金融・保険関係の住所変更です。重要な書類が旧住所に届かないよう注意します。

手続き対象

  • 銀行口座(通帳・カード送付先変更)
  • クレジットカード
  • 損害保険・生命保険・医療保険
  • 年金(国民年金・厚生年金)
  • マイナンバーカード(住所変更登録)
 
  • 多くはオンラインで変更可能。
  • 銀行は本人確認が必要な場合があるため、店舗に行く準備を。
  • 保険証券や契約番号を手元に用意しておくとスムーズ。

7. 学校・職場への届け出

学校

  • 子どもの転校手続き(教育委員会・転入学通知など)
  • 学校給食費・PTA・通学バスなどの登録変更

職場

  • 住所変更届を総務または人事に提出
  • 給与明細・源泉徴収票などの送付先も変更
  • 通勤経路が変わる場合は交通費申請も修正

8. 車・バイク関連の手続き

自家用車・バイクを持っている場合、登録住所の変更も必要です。

主な手続き

  • 自動車:車検証の住所変更(運輸支局で申請)
  • 駐車場:新しい場所で車庫証明を取得
  • 自動車保険:契約内容の住所変更
  • 免許証:警察署または運転免許センターで住所変更

必要な書類

  • 車検証・印鑑・住民票・身分証明書

9. 手続きスケジュールの目安

時期 やるべきこと
引越し2〜3週間前 電気・ガス・水道の停止・開始連絡、ネット回線の申し込み
引越し1週間前 郵便の転送届、新聞・宅配の住所変更
引越し当日 ガス開栓立ち会い、電気・水道の確認
引越し後1〜2週間以内 転入届・転居届、銀行・保険・免許証の住所変更

【手続き漏れを防ぐコツ】

  • 「住所変更チェックリスト」を作成して管理する
  • オンラインでできる手続きは早めに済ませる
  • 重要書類(マイナンバー・保険証・印鑑)を1つにまとめておく
  • 平日午前中(役所が空いている時間)に行動する

引越し当日と新生活の準備

引越し当日は、最も慌ただしくトラブルが起こりやすい日です。前日までの準備をしっかりしておけば、当日を落ち着いて迎えることができます。

また、新居での初日は「荷物の搬入」「設置」「生活インフラの確認」などやることが多いので、順序立てて行動するのがポイントです。

1. 引越し前日までの準備確認

当日をスムーズに迎えるために、前日までに次の項目を済ませておきましょう。

前日チェックリスト

  • 段ボールの梱包をすべて完了させる
  • 不用品・ゴミをすべて処分
  • 冷蔵庫の中身を空にし、電源を抜く(霜取りも忘れずに)
  • 洗濯機の水抜きをする
  • 「当日すぐ使うもの(貴重品・生活用品)」をまとめておく
  • 搬出経路(玄関・廊下・階段)の障害物を片付ける
  • 旧居の掃除を軽く済ませておく
  • ガス・水道・電気の停止日を再確認する

2. 引越し当日の基本スケジュール

引越し当日は、作業の流れを把握しておくと安心です。一般的な一日の流れは次のようになります。

時間帯 内容
朝〜午前中 業者到着・荷物搬出準備・旧居の最終確認
正午〜午後 新居へ移動・荷物搬入・設置
夕方以降 各種確認・軽い整理・ご近所挨拶

3. 旧居での作業(搬出時)

業者が到着したら、まず全体の作業を確認します。スムーズに作業を進めるため、指示を出しやすいよう立ち会いましょう。

旧居でのチェックポイント

  • 段ボールに部屋名・中身が書いてあるか確認
  • 搬出時に床・壁を傷つけないよう見守る
  • 家具・家電の積み残しがないかをチェック
  • 水道・ガス・電気のメーターを確認
  • 鍵・リモコン・取扱説明書などをまとめておく
  • 最後に部屋全体を見回して忘れ物がないか確認
 
  • 作業員への飲み物(ペットボトル)を用意すると良い印象。
  • 搬出が終わった後、旧居を簡単に掃除(ほうき・雑巾程度でOK)。
  • 退去立ち会いがある場合は、傷・汚れの状態を写真で残しておく。

4. 新居での作業(搬入時)

新居に荷物を運び入れる際も、立ち会いが必須です。搬入の順序や設置場所を指示しながら、慎重に進めます。

新居でのチェックポイント

  • 床や壁の傷を事前に確認・記録しておく
  • 家具・家電の配置を指示(あらかじめ図面で決めておくと便利)
  • 段ボールは「部屋ごと」に置いてもらう(例:キッチン・寝室など)
  • 冷蔵庫・洗濯機の設置場所を確認(電源・給水位置など)
  • 搬入後、すぐにライフライン(電気・ガス・水道)の動作確認
 
  • ガスの開栓には必ず立ち会いが必要。
  • 家具・家電が通らない場合に備えて、ドアや通路の寸法を測っておく。
  • 梱包材の回収サービスがある業者は、後日依頼して整理を。

5. 引越し後すぐにやること

荷物をすべて運び終えたら、生活に必要なものを優先的に整えます。

初日にやるべきこと

  • 電気・水道・ガスの開通確認
  • 冷蔵庫・洗濯機などの設置確認
  • ベッドや寝具をセット(初日の疲れ対策)
  • Wi-Fiやネット回線が使えるか確認
  • ゴミの出し方や収集日を確認
  • ご近所へ簡単な挨拶

6. ご近所への挨拶

新しい生活を気持ちよく始めるために、近隣への挨拶はできるだけ行いましょう。マンションや集合住宅の場合は「両隣・上下階」、戸建ての場合は「両隣+向かい3軒」が目安です。

挨拶のポイント

  • タイミング:引越し当日または翌日
  • 挨拶品:タオル・洗剤・お菓子など(500〜1,000円程度)
挨拶文例

「このたび○○号室に引っ越してきました△△と申します。今後ともよろしくお願いいたします。」

7. 旧居の退去立ち会い(賃貸の場合)

旧居が賃貸物件の場合、退去時に不動産会社または大家が立ち会って室内確認を行います。

退去時のチェック項目

  • 壁・床・天井に傷や汚れがないか
  • 設備(照明・エアコン・給湯器など)の破損有無
  • 水回り(キッチン・浴室・トイレ)の清掃状態
  • ゴミや私物が残っていないか
  • 鍵の返却
 
  • 原状回復費のトラブルを避けるため、事前に写真を撮っておく。
  • 修繕費用の説明を受けたら、必ず明細を確認。

8. 新生活開始後の初期設定・確認事項

引越しが終わっても、数日間はやるべきことが残っています。

生活インフラ・環境整備

  • ごみ出しルール・分別方法の確認
  • 郵便ポスト・表札の設置
  • カーテンのサイズ確認・取り付け
  • 防犯(鍵・ドアチェーン・窓ロック)の確認
  • 火災報知器やブレーカーの位置確認

暮らしの手続き

  • 転入届・転居届の提出(引越し後14日以内)
  • 銀行・カード・保険・免許証の住所変更
  • 学校・職場への住所連絡

その他

  • 近くのスーパー・病院・コンビニなどの位置を確認
  • インターネット回線の接続確認
  • ごみ収集日カレンダーを冷蔵庫などに貼る

【トラブル防止のためのポイント】

  • 荷物の破損・紛失があった場合は、すぐに引越し業者に連絡。
  • ガス漏れや水漏れを発見したら、使用を止めて管理会社または業者に連絡。
  • 鍵を紛失した場合は、すぐに交換を依頼。

9. 引越し当日・新生活準備チェックリスト

カテゴリー 内容 完了
梱包 すべての荷造りが完了している
貴重品 財布・印鑑・通帳・身分証を手元に保管
ライフライン 電気・ガス・水道の停止・開始確認
旧居 忘れ物・掃除・鍵返却を完了
新居 床・壁の確認・家具配置指示
ご近所 軽い挨拶を済ませた
退去 立ち会い・精算・写真記録を完了
新生活 ネット・郵便・ごみ出し確認
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