引越し初心者が陥りがちなミスとは?その対策をプロが解説

引越し初心者が陥りがちなミスとは?その対策をプロが解説

初めての引越しは、期待と同時に不安も多いものです。新しい生活への準備に追われる中で、つい見落としがちなポイントがいくつもあります。

そこで今回は、引越し初心者が陥りやすいミスと、その具体的な対策をプロの視点から詳しく解説します。

荷造りの計画不足

引越しにおいて最も多い失敗が「荷造りの遅れ」です。多くの人が「数日あれば終わる」と思いがちですが、実際には想定以上に時間がかかります

特に、初めての引越しでは荷物の量を正確に把握できず、当日になって慌てるケースが非常に多いです。

よくある失敗例
  1. 荷造りの着手が遅い
    • 「1週間前で十分」と思っていたら全く終わらない。
    • 仕事や学校の都合で時間が取れず、夜中まで作業する羽目になる。
  2. ダンボールや梱包資材が足りない
    • 業者にもらった分だけで足りると思っていたが、途中で不足。
    • スーパーなどで慌てて箱を集めるが、サイズや強度がバラバラで使いづらい。
  3. 中身の把握ができなくなる
    • 「とりあえず詰める」方式で入れた結果、どこに何があるか分からなくなる。
    • 新居で開ける順番を考えていなかったため、生活に必要なものがすぐ出せない。
  4. 重すぎる箱を作ってしまう
    • 本や食器などを詰めすぎて、持ち上げられない重さになる。
    • 底が抜けたり、中身が破損したりする原因にもなる。

荷造りの正しい進め方

1. 計画は「2週間前」から立てる

  • 引越し予定日から逆算してスケジュールを組む。
  • 14日前:季節外の衣類・使っていない物の整理
  • 10日前:キッチン用品・書籍類の梱包
  • 5日前:寝具・家電周辺の片付け
  • 前日:貴重品・当日使うものを分ける

2. 優先順位をつけて梱包する

  • 「今すぐ使わない物」から順番に詰める。
  • シーズンオフの服
  • 思い出の品やアルバム
  • 予備の食器・文房具

3. 箱の中身を明確にする

  • 各ダンボールに「部屋名+内容物」をマジックで記入。
    例:「リビング/本・DVD」「キッチン/調味料・鍋」
  • 「すぐ使う物」は赤いテープなどで目印を付けておくと便利。

4. ダンボールは余裕をもって確保する

  • 業者が無料提供する場合でも、最低10枚は多めに依頼。
  • サイズの違う箱を数種類用意しておくと効率的。
  • 割れ物や衣類専用の箱も用意しておくと安全。

5. 重量バランスを意識する

  • 本や食器などの重い物は「小さめの箱」に詰める。
  • 軽い物(衣類・タオルなど)は「大きめの箱」でまとめる。
  • 詰める際は、隙間を新聞紙やタオルで埋めて衝撃を防ぐ。

荷造りをスムーズに進めるコツ

  • 1日1時間でも毎日進める
    短時間でも毎日続けると、直前の負担が大幅に減る。
  • 「捨てる」「残す」「売る」で仕分ける
    不要品の処分を同時に進めることで荷物が減り、梱包も楽になる。
  • チェックリストを作成する
    作業が多くなると、何を詰めたか忘れがち。
    リストにしておくことで、後からすぐ確認できる。

不要品をそのまま持って行く

引越し作業の中で最も時間と労力を浪費するのが「不要品の扱い」です。

新居でも使うつもりで、とりあえず全ての荷物を持って行ってしまうと、結果的に「片付かない」「収納に収まらない」「引越し費用が高くなる」といった問題が発生します。

実際、プロの引越し業者も「荷物を減らすだけで引越しコストが大きく下がる」と指摘しています。

よくある失敗例
  1. 「いつか使うかも」と考えて全部持っていく
    • 数年間使っていない衣類や雑貨を捨てきれず、そのまま箱詰め。
    • 結局、新居でも開けずに押し入れの奥へ放置。
  2. 大型家具・家電をそのまま持ち込む
    • 新居の間取りや収納スペースを確認せずに搬入。
    • 入らなかったり、部屋を圧迫して再び処分に困る。
  3. 壊れた物・古い物を残す
    • 「とりあえず持って行って考える」と放置。
    • 修理費やスペースの無駄になるケースが多い。
  4. 処分のタイミングを逃す
    • 粗大ごみの申し込みや回収日に間に合わず、仕方なく持ち込む。
    • 引越し費用に余計な加算が発生する。

【不要品を減らすメリット】

  • 引越し料金が安くなる
    荷物量が減ることでトラックサイズが小さくなり、費用が1~3万円程度安くなる場合もある。
  • 新居の整理整頓がしやすい
    スッキリした状態で新生活を始められ、収納の効率も向上。
  • 荷造り・荷解きの手間が減る
    詰める量も開ける量も少なくなり、作業時間が短縮できる。

不要品を見極める基準

以下の3つの基準で仕分けを行うと判断しやすくなります。

  1. 1年以上使っていないもの

    • 衣類・本・趣味用品などは「1年間使わなかった=今後も使わない」と判断する。
  2. 壊れている・使い勝手が悪いもの

    • 修理や補修に時間がかかるものは、新居で買い替えたほうが合理的。
  3. 新居に合わないサイズ・デザインのもの

    • 家具・カーテン・ラグなどは間取りや雰囲気に合わない場合も多い。

効率的な処分方法

  1. リサイクルショップを活用

    • 家具・家電・衣類など、状態が良いものは買取が可能。
    • 大手店舗(セカンドストリート・ハードオフなど)は出張買取も対応。
  2. フリマアプリ・ネットオークション

    • メルカリ・ラクマ・Yahoo!オークションなどを活用。
    • 小物や服、ゲームなどは簡単に現金化できる。
  3. 自治体の粗大ごみ回収

    • 事前予約が必要な地域が多いため、2週間以上前に申し込みを行う。
    • 大型家具・寝具・家電類は、自治体の指定ルールに従う。
  4. 家電リサイクル法に基づく処分

    • テレビ・エアコン・冷蔵庫・洗濯機は、家電リサイクル券が必要。
    • 購入店や指定引取場所での回収を依頼する。
  5. 知人・家族に譲る

    • 状態の良いものは、譲渡や寄付も検討。
    • SNSや地元の掲示板(例:ジモティー)を利用するのも有効。

不要品整理の進め方(ステップ別)

時期 作業内容
3週間前 家中を点検し、「使っていない物リスト」を作成
2週間前 不要品を「捨てる・売る・譲る」で分類
10日前 フリマ出品やリサイクルショップへ持ち込み
1週間前 粗大ごみ・家電リサイクルの回収予約
前日 残った不用品を最終的に処分・分別

【不要品処理のコツ】

  • 「思い出補正」に注意する
    思い入れのある物ほど捨てにくいが、「写真を撮って記録」しておけば心の整理がしやすい。
  • 「新居で本当に使うか」を基準に判断する
    新生活の環境に合わないものは、潔く手放す。
  • 「後で捨てる」は危険な言葉
    一度持ち込むと、結局また放置してしまうため、引越し前に必ず処分する。

各種手続きの抜け漏れ

引越しで最も多いトラブルの一つが、「住所変更や契約手続きの漏れ」です。ライフライン・役所関係・郵便・保険・銀行など、関係先が多岐にわたるため、抜け漏れが発生しやすくなります。

特に、初めての引越しでは「いつ」「どこで」「何を」行うかを整理しておかないと、生活に支障をきたす場合があります。

よくある失敗例
  1. 電気・ガス・水道の開始・停止を忘れる

    • 引越し当日にガスが使えず、開栓の立ち会いが必要になり再予約。
    • 前住所で解約手続きを忘れて、二重請求が発生することも。
  2. 郵便物の転送手続きをしていない
    • 重要な書類や請求書が旧住所に届いてしまう。
    • 住所変更通知を出す前に、書類が届かなくなるトラブルが多発。
  3. 役所の転出・転入届を後回しにする
    • 引越し後14日以内に手続きをしないと、住民票に不備が生じる。
    • 各種行政サービスが受けられなくなるケースもある。
  4. 銀行・クレジットカード・保険の住所変更忘れ
    • 郵送物が旧住所に届くことで、情報漏洩や支払い遅延のリスクがある。
  5. インターネット・携帯電話の契約変更の遅れ
    • 新居でネットが開通せず、仕事や生活に支障。
    • 光回線の工事は1〜2週間前の予約が必要なことが多い。

手続き漏れを防ぐための基本ルール

  1. 「引越し前」「引越し当日」「引越し後」で分けて管理する
    手続きを時系列で整理すると、効率的に進められる。
  2. チェックリストを作成して、完了日を記録する
    書き出して見える化することで、抜け漏れを防ぐ。
  3. オンラインでできるものは事前に済ませる
    郵便局・銀行・クレジットカードなどは、ほとんどがインターネット対応。

引越し前に行うべき手続き

1〜2週間前までに準備を始めると安心です。

  • 電気・ガス・水道の停止手続き

    • 契約中の会社に電話またはWebで手続き。
    • 停止日を「引越し当日」に設定。
    • ガスのみ、閉栓時・開栓時に立ち会いが必要な場合あり。
  • インターネット・固定電話の移転・解約

    • 光回線は工事日が必要なため、早めの連絡を。
    • プロバイダ変更がある場合、同時に契約見直しを。
  • 郵便物の転送届(日本郵便)

    • 郵便局窓口または「e転居(日本郵便公式サイト)」で手続き可能。
    • 転送期間は1年間。
  • 引越し業者への依頼内容最終確認

    • 搬出・搬入時間、駐車スペース、ダンボール回収などを確認。

引越し当日に行う手続き

  • ガス・電気・水道の開通確認

    • 引越し後すぐに使用できるよう、開栓・通電確認を行う。
    • ガス開栓は、本人立ち会いが必要な場合がある。
  • 旧居の最終確認

    • メーターの撮影(電気・水道・ガス)。
    • 清掃・鍵の返却を行う。

引越し後に行う手続き

特に役所関係は期限があるため、優先的に行いましょう。

1. 住民票関連

  • 転出届(旧住所の市区町村役場)
    引越し前に提出。転出証明書を受け取る。
  • 転入届(新住所の市区町村役場)
    引越し後14日以内に提出。転出証明書が必要。
  • 転居届(同一市区町村内での引越し)
    新住所へ引越し後14日以内に提出。

2. マイナンバーカード・印鑑登録

  • 転入届の際に、マイナンバーカード・印鑑登録も更新。
  • マイナンバーカードは住所変更手続きを行わないと無効扱いになる。

3. 国民健康保険・年金

  • 国民健康保険加入者は、役所で住所変更手続き。
  • 年金手帳を持参し、住所更新を行う。

4. 運転免許証

  • 新住所の警察署または運転免許センターで手続き。
  • 必要書類:免許証、住民票またはマイナンバーカード。

5. 銀行・クレジットカード・保険

  • 各社Webサイトから住所変更が可能。
  • 登録住所を更新しないと、カード再発行や請求書送付に支障が出る。

6. 携帯電話・インターネット

  • キャリアやプロバイダのマイページで変更。
  • 光回線などの契約内容を確認し、引越し後すぐ利用できるように。

手続きスケジュール例

時期 手続き内容
2週間前 電気・ガス・水道・ネットの停止・開通連絡、郵便転送申請
1週間前 役所で転出届、粗大ごみ回収予約
引越し当日 メーター撮影、ガス開栓立ち会い、旧居の鍵返却
引越し後3日以内 転入届、マイナンバー・印鑑登録・保険手続き
引越し後1週間以内 銀行・保険・免許証・カード会社の住所変更

【手続き漏れを防ぐコツ】

  • チェックリストを紙またはアプリで管理する
    完了した手続きにチェックを入れるだけで進捗が明確になる。
  • 「世帯全体」でリストを共有する
    家族で役割分担することで、抜け漏れを防ぐ。
  • 期限のある手続きから優先する
    特に住民票・保険・免許証関連は、遅れるとトラブルにつながる。

新居のサイズや間取りを確認していない

引越しの際に意外と多いのが、「家具や家電が入らない」「動線が悪い」「コンセント位置が合わない」といったトラブルです。

新居の間取りや寸法を事前に確認していないと、せっかくの家具が使えなくなったり、引越し当日に搬入できなかったりするケースがあります。

特に初めての引越しでは、内見時の印象だけで判断してしまうことが多いため注意が必要です。

よくある失敗例

  1. 大型家具・家電が搬入できない
    • 冷蔵庫やソファが玄関や廊下を通らない。
    • 洗濯機が防水パンのサイズに合わず、設置不可になる。
  2. 家具の配置がうまくいかない
    • ベッドやテーブルを置いたら、通路が狭くなって生活しづらい。
    • ドアや窓の開閉を妨げてしまう。
  3. コンセント・照明位置が合わない
    • 家電のコンセントが遠く、延長コードが必要になる。
    • 照明の配線位置が想定と違い、照明器具が取り付けられない。
  4. 収納スペースが足りない
    • クローゼットが思ったより小さく、荷物が入りきらない。
    • 押入れがないため、収納家具を追加購入することに。
  5. カーテンやラグのサイズが合わない
    • 旧居で使っていたカーテンの長さが合わず、買い替えが必要。
    • ラグやマットのサイズが部屋に対して大きすぎる・小さすぎる。

対策:新居の「サイズ確認チェックリスト」

引越し前に以下のポイントを確認しておくと、失敗を防ぐことができます。

1. 間取り・動線の確認

  • 玄関からリビング・寝室までの搬入経路の幅を測る
    → ドアの開口幅、廊下の幅、階段の幅、高さなどを記録。
  • 主要な家具(冷蔵庫・洗濯機・ベッド・ソファなど)が通るかシミュレーション。
  • 搬入経路の曲がり角に余裕があるかも確認。

2. 家具・家電の設置スペース確認

  • 各部屋の壁の長さ高さを測る。
  • 家電の設置位置(冷蔵庫、洗濯機、テレビ台など)を決めておく。
  • 家電のコンセント位置・テレビアンテナの差込口の場所もチェック。

3. 水回り設備のサイズ確認

  • 洗濯機置き場の防水パンの大きさ(内寸)を測定。
  • 洗面所やトイレの収納スペースを確認。
  • 冷蔵庫の上部に換気スペースが確保できるかも確認(10cm程度が目安)。

4. カーテン・照明のサイズ確認

  • 窓の高さ・幅を計測して、既存のカーテンが使えるか確認。
  • 照明のソケット形状(引掛けシーリングなど)を確認。
  • 天井の高さが異なると、ペンダントライトが低くなりすぎることもある。

5. 収納スペースの確認

  • クローゼットや押入れの奥行きと高さを計測。
  • 収納の棚位置・可動式かどうかをチェック。
  • 収納が少ない場合、追加で収納家具を検討する。

実際の寸法チェックのポイント

場所 測るべき箇所 注意点
玄関 幅・高さ・ドアの開き方 大型家具が通るか確認
廊下 最も狭い箇所の幅 曲がり角で詰まらないか
階段 幅・天井までの高さ 家電がぶつからないか
リビング 壁の長さ・コンセント位置 家具配置と電源位置のバランス
キッチン 冷蔵庫・食器棚の設置スペース 開き戸との干渉注意
洗面所 洗濯機スペース・蛇口の位置 ホースが届くか確認
寝室 ベッドサイズ・窓位置 ドアやカーテンとの干渉を防ぐ

測定に必要な持ち物

  • メジャー(できれば3m以上)
  • メモ帳またはスマートフォン(寸法を記録)
  • 間取り図(印刷またはPDF)
  • カメラ(スマホでOK)

測定した数値は、間取り図に直接書き込むと分かりやすいです。

新居確認のタイミング

  1. 契約前の内見時
    • 家具を持ち込む前提でサイズを測る。
    • 「家具が入るか」「生活動線が確保できるか」を意識して確認。
  2. 引越し業者との打ち合わせ時
    • 家具のサイズと新居の寸法を共有。
    • 「搬入が難しそうな家具」を事前に相談しておく。
  3. 引越し前の再訪時
    • 必要に応じて再測定。
    • カーテンや家電のサイズが確定したら、最終確認を行う。

【失敗を防ぐコツ】

  • 「入るかどうか」ではなく「快適に使えるか」で考える
    ぎりぎり入るサイズだと生活動線が悪くなり、後悔しやすい。
  • 家具は新居に合わせて買い替えを検討する
    無理に旧居の家具を持ち込むよりも、空間に合ったサイズを選ぶ方が結果的に快適。
  • 収納付き家具でスペースを有効活用する
    新居の収納が少ない場合、ベッド下収納や壁面ラックなどを活用する。

引越し当日の段取りミス

引越し当日は、想像以上にやることが多く、少しの準備不足が大きな混乱につながります

特に「何を先にすべきか」「どの荷物を分けるべきか」を明確にしていないと、荷物の紛失・搬入トラブル・業者との連携不備などが発生します。

ここでは、引越し当日の代表的なミスとその防止策を解説します。

よくある失敗例

  1. 貴重品や重要書類をどこに入れたか分からない
    • 通帳・印鑑・契約書などをダンボールに詰めてしまい、探せなくなる。
    • 新居で必要な鍵や書類が見つからず、作業が中断。
  2. 駐車スペースを確保していない
    • 引越しトラックが停められず、搬出・搬入が遅延。
    • 近隣トラブルに発展する場合もある。
  3. 引越し業者との打ち合わせ不足
    • 搬入順や配置場所を伝えておらず、荷物がバラバラに置かれる。
    • 大型家具が予定と違う部屋に運ばれて再作業。
  4. 旧居の掃除や鍵の返却を忘れる
    • 慌ただしさの中で清掃を後回しにし、退去時に追加費用を請求される。
    • 管理会社への返却時間を忘れてしまう。
  5. 新居の準備ができていない
    • 電気・ガス・水道が未開通。
    • 新居の掃除をしておらず、荷物を置けない状態。
  6. ゴミの処分が終わっていない
    • 不燃ごみや粗大ごみを出し忘れ、後日処分費が発生。

対策:引越し当日の準備と行動手順

1. 貴重品・重要品は「別管理」

  • 自分で持ち運ぶバッグを準備し、次のものを入れる。
    • 現金、通帳、印鑑、保険証、身分証明書、鍵類
    • 契約書類(賃貸契約・引越し業者・ライフライン関連)
  • 荷物と一緒にトラックに積まないこと。
  • バッグは「どこにあるか家族全員が把握」しておく。

2. 駐車・搬入スペースの確認

  • 引越し1週間前には、トラックを停める場所を確保する。
  • 集合住宅の場合、管理会社や管理人に事前連絡。
  • 道路に面している場合、近隣住民への一声があるとトラブル防止になる。

3. 業者との打ち合わせを明確に

  • 作業開始前に次の内容を伝える。
    • 搬出順(先に出したい部屋など)
    • 搬入場所(部屋ごとに指示)
    • 特に注意してほしい家具・家電(傷つきやすい物など)
  • 搬入時には、部屋のドアや壁の保護を確認しておく。

4. 掃除と退去確認

  • 旧居を出る前に以下をチェック:
    • 床・キッチン・水回りの簡易清掃
    • 忘れ物の確認(押入れ、洗面所、ベランダなど)
    • メーターの撮影(電気・ガス・水道)
  • 鍵返却の時間と方法を管理会社に確認しておく。
  • 写真を撮っておくと、原状回復トラブル防止になる。

5. 新居の初期チェック

  • 搬入前に軽く掃除をしておく。
  • 電気・ガス・水道の開通を確認。
    • ガスは立ち会いが必要な場合がある。
  • 冷蔵庫・洗濯機などの設置スペースを確保。

6. ゴミ処理とダンボール管理

  • 当日までに「最終ごみ収集日」を確認。
  • 不燃ごみ・粗大ごみは前日までに処理。
  • 空いたダンボールは折り畳んでまとめ、後日業者の回収を依頼。

引越し当日のタイムスケジュール例

時間帯 作業内容
7:00〜8:00 最終荷造り・貴重品確認・業者到着前の掃除
8:00〜9:00 引越し業者到着・作業内容確認・搬出開始
9:00〜11:00 搬出・トラック積み込み
11:00〜12:00 旧居の清掃・メーター撮影・鍵返却準備
13:00〜15:00 新居到着・搬入作業・家具配置
15:00〜16:00 ガス開栓立ち会い・電気水道確認
16:00〜18:00 必要最低限の荷解き・新居の掃除・片付け

※引越し距離や荷物量によっては時間が前後します。

【スムーズに進めるためのコツ】

  • 「当日すぐ使うもの箱」を用意する
    → タオル・洗面用具・着替え・スマホ充電器・掃除用品などをまとめておく。
  • 家具配置図を事前に作っておく
    → 搬入時に「この家具はどこに置くか」を即答できるとスムーズ。
  • 業者への差し入れを準備しておくと印象が良い
    → ペットボトル飲料など、簡単なものがおすすめ。
  • 作業完了後に業者と荷物の最終確認を行う
    → 搬入漏れ・破損・配置間違いがないかチェック。

よくある「見落としチェックリスト」

  • 鍵の返却時間を確認したか
  • メーター(電気・ガス・水道)の写真を撮ったか
  • ゴミや不要品を残していないか
  • 貴重品を自分で持っているか
  • 搬入時の家具配置を決めてあるか
  • ライフラインの開通確認を済ませたか

新居の掃除や設備確認を怠る

引越し先の部屋は「クリーニング済み」と言われることが多いですが、実際には細かい汚れや設備の不具合が残っているケースが珍しくありません。

入居後にそれに気づくと、掃除がしづらくなったり、修理費用を負担する羽目になったりすることもあります。特に、入居直後は荷物を運び入れる前に確認と掃除をしておくことが重要です。

よくある失敗例

  1. 掃除を後回しにしてしまう
    • 家具を置いた後に床や壁の汚れに気づいても掃除ができない。
    • キッチンや水回りのベタつき・カビが残っていて、入居後すぐ不快に感じる。
  2. 設備の動作確認をしていない
    • コンセントが使えない、照明がつかない、給湯器が動作しないなどの不具合に入居後に気づく。
    • 冷蔵庫・洗濯機の設置後に水漏れが発生してトラブルになる。
  3. 初期不良や故障を放置
    • 入居直後に確認しないまま使い始めてしまい、後で「入居後に壊した」と誤解される。
    • 管理会社に早めに報告しないと、修理費を負担する可能性がある。
  4. 換気・通気の確認不足
    • 換気扇や窓の開閉がスムーズにできず、湿気やカビの原因になる。
  5. 害虫対策をしていない
    • 空室期間中に害虫が発生していることがあり、引越し直後に遭遇するケースもある。

入居前に行うべき掃除のポイント

引越し前に軽く清掃をしておくと、入居後の快適さが大きく変わります。
業者の清掃が入っていても、以下の箇所を重点的に確認・掃除しましょう。

1. キッチン

  • シンク・蛇口まわりの水垢や油汚れをチェック。
  • 排水口の中を掃除し、においの原因を除去。
  • ガスコンロの受け皿や換気扇フィルターも確認。

2. 浴室・洗面所

  • 浴槽・鏡・排水口のぬめりを落とす。
  • カビが残っていないか、壁やパッキン部分をチェック。
  • 給湯器の温度設定が問題なく作動するか確認。

3. トイレ

  • 便座裏・床まわりを除菌。
  • 水が流れるか、止まり方が正常か確認。
  • 換気扇にホコリが溜まっていないかもチェック。

4. 窓・サッシ・網戸

  • サッシのレール部分にホコリや砂が溜まりやすい。
  • 網戸が破れていないか、開閉がスムーズか確認。

5. 床・壁

  • 床に傷やシミがないか確認。
  • 壁紙に破れや変色がある場合は、入居前に写真を撮っておく。

6. ベランダ

  • 排水溝が詰まっていないか。
  • 雨樋や手すりにサビがないかチェック。
  • 室外機の設置スペースに障害物がないか確認。

入居前に行うべき設備の動作確認チェックリスト

設備 確認ポイント
電気 各部屋のスイッチ・コンセントが正常に作動するか
水道 水圧やお湯の温度、水漏れがないか
ガス 開栓立ち会い時に正常に点火できるか
給湯器 設定温度が変更できるか、エラー表示がないか
エアコン 冷暖房が正常に作動するか、リモコンが使えるか
換気扇 音が異常でないか、吸い込みがあるか
照明 電球切れがないか、ソケットに問題がないか
インターホン 音・カメラ映像が正しく表示されるか
インターネット回線 ルーター接続口・LANポートが使えるか

トラブル防止のための報告・記録方法

  1. 気づいた不具合はすぐに管理会社へ連絡
    • 「入居直後に発見した」旨を明確に伝えることで、自己負担を避けられる。
    • 口頭だけでなく、メールで報告すると記録が残る。
  2. 写真・動画で記録を残す
    • 床の傷、壁紙の汚れ、水漏れなどは、撮影して保存しておく。
    • 退去時の原状回復トラブル防止にも役立つ。
  3. 修理・交換の対応履歴を保管
    • 修理依頼書や業者の連絡記録を残しておくことで、後日の証明になる。

害虫・カビ対策の基本

  • 入居前にバルサン・くん煙剤を焚くと効果的。
  • 風通しを良くして湿気を逃がす。
  • 特に押入れ・クローゼット・浴室は湿気が溜まりやすいので注意。

掃除・確認を怠った場合のリスク

  • 掃除を怠ると、家具設置後の清掃が困難になる。
  • 設備不良を後で発見すると、修理費を自己負担させられる可能性。
  • 水漏れ・ガス漏れなどの安全リスクが生じる場合もある。

【効率的な進め方】

  1. 荷物を搬入する前に30分だけ掃除時間を確保
  2. 最初に設備をすべて動かしてチェック(電気・水道・ガス)
  3. 不具合があれば即連絡(その日のうちに報告が理想)
  4. 確認後に家具を搬入
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