引越しの際、物件にエレベーターがないときは、思った以上に費用が高くなることがあります。階段での荷物搬入・搬出は作業負担が大きく、業者側も人員や時間を多く必要とするためです。
特に3階以上の高層階になると追加料金が発生しやすく、事前に把握しておかないと予算を大きくオーバーしてしまうこともあります。
ここでは、エレベーターなし物件で発生する追加費用の内容と、できるだけコストを抑えるための具体的な対策を詳しく解説します。
追加費用の主な種類と目安
エレベーターがない物件での引越しでは、「階段での搬入・搬出」が発生するため、通常の引越し料金よりも作業負担が増えます。
その結果、階段料金・人件費・時間延長費・養生費・特殊作業費など、複数の追加費用が発生するのが一般的です。
以下では、それぞれの費用の内容・発生条件・相場の目安を詳しく解説します。
1. 階段料金(階層加算・階段搬入費)
エレベーターがない建物で、階段を使って荷物を運搬する際にかかる追加料金です。階段の上り下りは人力作業となり、負担が大きくなるため、階数に応じて料金が加算されます。
- 2階:無料または軽微な加算(〜1,000円程度)
- 3階:2,000〜3,000円
- 4階:4,000〜6,000円
- 5階以上:6,000〜10,000円前後
※業者によっては「3階以上から追加」や「1階ごとに+2,000円」など異なる設定をしている場合もあります。
※旧居・新居の両方がエレベーターなしの場合、往復分が加算されることもあります。
【注意点】
- 階段の形状(螺旋階段・狭い折り返し階段など)によってさらに加算される場合あり
- 手すりや壁との距離が狭い場合は「特殊搬入扱い」となることもあります
2. 人員増員・作業時間延長による追加費用
階段搬入では作業時間が長くなり、重労働となるため、通常より多くの人員を配置する必要があります。これにより「追加スタッフ費用」「作業延長料金」が発生することがあります。
- 1名追加:5,000〜10,000円前後
- 作業時間延長:30分ごとに2,000〜3,000円程度
【注意点】
- 荷物量が多い・階数が高い場合は、通常より1〜2名追加されることもある
- 繁忙期や休日は人件費が高くなる傾向があります
3. 養生費(保護材・通路保護)
階段や壁、手すりなどを傷つけないよう、養生シートやクッション材を設置する費用です。エレベーターがない物件では階段での搬出入が増えるため、養生箇所も多くなります。
- 通常:無料または基本料金に含まれる
- 狭い階段や特殊形状の場合:2,000〜5,000円程度追加
【注意点】
- 高級物件・新築物件などは養生が厳重に必要になり、費用が上がることがあります
- 業者によっては「階段養生費」を別項目で明示している場合があります
4. 吊り上げ・吊り下げ作業費(特殊搬入)
階段を通らない大型家具や家電を、窓・ベランダ・屋外からロープやクレーンで搬入する作業です。冷蔵庫、ソファ、タンス、ベッドフレームなどが対象となることが多いです。
- 人力による吊り上げ:1点あたり10,000〜30,000円
- クレーン使用:30,000〜100,000円前後
- 昇降機・リフト車使用:40,000〜80,000円前後
【注意点】
- 吊り上げの可否は「道路の幅」「ベランダの形状」「電線の有無」で決まる
- 管理会社や大家への事前許可が必要な場合もある
- 吊り上げ不可の際は、搬入自体を諦める(または家具を買い替える)ケースもあります
5. 梱包・分解・再組立費用
大型家具や家電を階段で運ぶために、分解・再組立作業が必要になることがあります。特にベッドフレーム・食器棚・クローゼットなどは階段の曲がり角を通らないことが多いため、分解作業が必須です。
- ベッド・棚などの分解/組立:1点あたり3,000〜5,000円
- 複雑な家具(IKEA製など):1点あたり5,000〜10,000円程度
【注意点】
- 分解できる家具かどうかを事前に確認しておくことが重要
- 再組立には時間がかかるため、作業時間延長費が加算されることもあります
6. 保険料・リスク料
階段での作業は落下や損傷のリスクが高く、破損事故防止のために保険料を上乗せする業者もあります。
- 通常は基本料金に含まれる(引越し業者の貨物保険)
- 高価な家財(ピアノ・高級家具など)は別途追加保険料が発生する場合あり(数千円〜)
【注意点】
- 見積もり時に「保険の補償額」「免責金額」を必ず確認する
- 破損トラブル時の対応ルールを契約前に把握しておくことが重要
7. 合計費用の目安(参考)
| 条件 | 想定追加費用 |
|---|---|
| 3階建て・階段搬入のみ | 約5,000〜10,000円 |
| 5階建て・荷物多め | 約10,000〜20,000円 |
| 大型家具を吊り上げる場合 | 約30,000〜80,000円 |
| 旧居・新居ともに階段作業あり | 約15,000〜30,000円 |
※実際の料金は業者や地域、時期(繁忙期・閑散期)により変動します。
費用が変動する要因
エレベーターなし物件での引越し費用は、単に「階数」だけで決まるわけではありません。実際には、建物構造・荷物の種類・作業環境・時期・業者の方針など、複数の条件が重なって変動します。
以下では、業者が見積もり時にチェックする代表的な要因を詳しく解説します。
1. 階数(搬入・搬出の高さ)
最も大きく影響する要素が「階数」です。階段の上り下り回数が増えるほど、スタッフの負担・時間・危険リスクが上がるため、料金も比例して上がります。
- 多くの業者では 3階以上から階段料金を加算
- 1階上がるごとに +2,000〜3,000円程度 が一般的
- 旧居・新居の両方がエレベーターなしの場合は 往復で加算
【注意点】
- 階段の段数が多い「高天井物件」や「中二階構造」でも、1階分としてではなく実際の段数で判断される場合があります。
- 「メゾネットタイプ」でも階段が狭ければ追加費用が発生することがあります。
2. 階段の構造・幅・形状
階段の形状・幅・傾斜が費用に大きく影響します。作業のしやすさに直結するため、搬入経路が狭いとスタッフ人数や時間が増え、料金も上がります。
- 螺旋階段・折り返し階段:大きな荷物を曲げながら運ぶため、難易度が高く割増対象
- 階段幅が狭い(70cm未満など):大型家具が通らず吊り上げ作業が必要になることも
- 踊り場が狭い:荷物を一度置けないため、手間が増える
- 天井が低い・手すりが邪魔:搬入角度を変える作業が必要で時間がかかる
対策
- 搬入ルートを事前に撮影し、業者に写真で共有する
- 階段幅・踊り場のサイズ・天井高をメジャーで測定しておく
3. 荷物の量・大きさ・重量
荷物が多いほど、階段での往復回数が増え、作業時間も長くなります。特に大型家具や重い家電は、1点ごとに追加料金が設定されることがあります。
費用が上がりやすいケース
- 冷蔵庫(大型サイズ・2ドア以上)
- ソファ(2人掛け・3人掛け以上)
- 食器棚、洋服ダンス、ベッドフレーム
- 洗濯機、電子ピアノ、金庫など重量物
相場目安
- 大型家具1点ごとに +2,000〜5,000円程度
- 階段幅により搬入不可能な場合は 吊り上げ費(1点3万〜) が追加される場合も
4. 搬入経路の環境・立地条件
建物や周囲の環境によって、作業効率が変わります。トラックが建物前に停められない、道が狭い、階段の入口が複雑などの場合は、搬出入に時間がかかり費用が上がります。
よくある影響要因
- トラックが玄関前まで寄せられない(搬出距離が長い)
- 駐車スペースが有料または遠い
- 建物の前が細い路地で、荷物を小分けに運ぶ必要がある
- 雨の日や夜間での作業(安全確保のため人員を増やす場合あり)
対策
- 事前に「トラックの停車場所」「搬入経路の写真」を業者に共有
- 駐車許可が必要な場合は、依頼者側で申請しておく
5. 吊り上げ・クレーン作業の有無
階段を使えない家具や家電を、窓やベランダから搬入・搬出する場合に必要な特殊作業です。作業員の技術と安全対策が求められるため、高額になります。
費用の目安
- 人力吊り上げ:1点 10,000〜30,000円
- クレーン・リフト使用:30,000〜100,000円
- 高層階(4階以上)は安全確保のため機械使用必須になることが多い
【注意点】
- 吊り上げが可能かどうかは 事前に現地確認 が必要
- 管理会社・大家の許可が必要な場合もある
6. 作業時期・時間帯
引越し料金は時期と時間帯によっても大きく変動します。繁忙期や休日は人件費・作業効率が悪化するため、割増料金が設定されます。
費用が上がりやすい時期
- 3月〜4月(引越しシーズン)
- 9月〜10月(転勤・入替え時期)
- 土日祝日・午前便は割増される傾向
費用を抑えるコツ
- 平日・午後便・閑散期(5〜8月)を選ぶ
- 業者によっては「時間指定なしプラン」で割安になる
7. 引越し業者の料金体系・サービス内容
業者によって、階段料金や人件費の扱いが異なります。パック料金に全て含まれる場合もあれば、細かくオプション分けされている場合もあります。
料金体系のタイプ
- 階段料金込みプラン:パック料金に階段作業が含まれている(大手業者に多い)
- オプション加算型:階数・荷物ごとに細かく料金が追加される(地域密着業者に多い)
【注意点】
- 「格安業者」ほど、見積もり後に追加請求されるケースがあるため注意
- 見積書には必ず「階段料金・人員数・オプション費」を明記してもらうこと
8. 地域・建物構造による違い
都市部と地方では、人件費・作業環境・建物構造が異なるため、同条件でも料金差が出ます。
- 都市部(東京・大阪など):人件費が高く、駐車スペースが狭いため追加費用が発生しやすい
- 郊外・地方:スペースに余裕があり、作業効率が良いため比較的安価
また、古い建物(築年数が長い) は階段が狭い傾向があり、搬入難易度が上がるため料金が高くなるケースもあります。
9. 荷物破損・建物損傷リスクの高さ
階段での運搬は、落下・壁の擦れ・手すりへの衝突などの事故が起きやすいため、保険料やリスク料が上乗せされる場合があります。
【注意点】
- 事前に「保険金額・免責金額」を確認する
- 壁・床・手すりを保護する養生作業の範囲を確認しておく
追加費用を抑えるための対策
エレベーターなし物件での引越しは、階段搬入・搬出の負担が大きい分、費用が上がりやすいのが特徴です。
しかし、事前準備や工夫次第で数千円〜数万円の節約が可能になります。
ここでは、「見積もり前」「引越し前準備」「当日作業」の3段階に分けて、具体的な対策を紹介します。
1. 見積もり前にできる節約対策
① 複数業者に相見積もりを取る
引越し料金は業者によって差が大きく、同条件でも2倍以上の開きが出ることがあります。
最低でも3社以上に見積もりを依頼し、「階段料金」「吊り上げ費」「人員数」などの項目を比較しましょう。
- 「階段作業が含まれているか」を明確に確認
- 「追加料金が発生する条件」を事前に質問
- 一括見積もりサイトを使うと短時間で比較可能
目安
見積もり比較で 平均5,000〜20,000円程度の節約効果 があります。
② 現場の状況を正確に伝える
階段の形状や通路の広さ、駐車スペースなどを正確に伝えないと、当日になって「想定外の追加料金」が発生することがあります。
- 階段の幅・踊り場の広さ・天井の高さ
- トラックが建物前まで入れるか
- 大型家具が通るか(採寸して確認)
- 窓・ベランダからの吊り上げ可否
対策
- 写真を撮って業者に送る
- 搬入経路の動画を共有する(スマホ撮影でOK)
事前情報をしっかり伝えることで、「吊り上げが必要」といった予期せぬ費用を回避できます。
③ 時期・時間帯を選んで料金を下げる
引越し料金は需要によって変動します。
繁忙期(3月〜4月、9月〜10月)や土日・祝日は料金が高くなりますが、閑散期・平日・午後便を選ぶと割安になります。
- 平日(火曜〜木曜)
- 午後便・時間指定なしプラン
- 5月〜8月、11月〜2月のオフシーズン
節約効果
時期をずらすだけで 最大30〜40%安く なることもあります。
2. 引越し前の準備でできる節約対策
① 荷物を減らす(断捨離)
階段での運搬回数が減るほど作業時間が短くなり、追加料金のリスクが下がります。
不要品は引越し前に処分・売却しておきましょう。
- フリマアプリ(メルカリ・ラクマなど)で販売
- リサイクルショップにまとめて買取依頼
- 粗大ゴミ回収を自治体に依頼(予約制)
目安
荷物量を1/3減らせば、引越し費用も1〜2万円程度節約できます。
② 大型家具・家電を分解・小分けにする
ベッドや食器棚などは、分解して運べる形にしておくと階段での搬入がスムーズになります。
その結果、「大型搬入追加費」や「吊り上げ作業費」を防げます。
- ベッド:フレームを解体し、板状にまとめる
- テーブル:脚を外して別梱包
- ソファ:背もたれ・座面を分ける
【注意】
分解が難しい家具は、事前に「組立・分解作業費」を確認しておくことが大切です。
③ 搬入経路を確保・清掃しておく
通路や階段に障害物があると、作業時間が延びて追加料金が発生することがあります。
事前に通り道を整理し、荷物を運びやすい環境を整えておきましょう。
- 階段や通路にある荷物・靴・マットを片付ける
- 雨の日は滑り止めマットや雑巾を用意する
- 玄関を広くして搬入しやすくする
④ 養生材・保護シートを自前で用意
業者によっては「養生(保護材)」をオプション扱いにしていることがあります。
自分で安価な養生シートを用意すれば、数千円の節約になります。
- ホームセンターの緩衝材・段ボール・養生テープを利用
- 壁や手すりに布・タオルをあてるだけでも効果あり
3. 引越し当日の節約対策
① 作業員が動きやすい環境を整える
搬入ルートを整理しておくことで、作業効率が上がり時間短縮につながります。
- 階段・玄関・通路を事前に掃除しておく
- ドアを開け放しにできるよう固定しておく
- 住民への挨拶を済ませ、作業がスムーズに始められるようにする
② 荷物の運搬を手伝う(軽い物のみ)
業者によっては「一部手伝い」を許可している場合があります。
軽い荷物や小物を自分で運ぶことで、作業時間が短縮され追加費用を防げます。
【注意】
- 無理に重い荷物を持つと事故・損傷の原因になる
- 事前に「自分で運ぶ範囲」を業者と確認しておく
③ 吊り上げ作業を避ける工夫をする
吊り上げは最も費用が高くつく作業です。
搬入できるように家具を分解・縮小することで、吊り上げを回避できることがあります。
- 窓やドアの寸法を測り、搬入可否を確認
- 分解できない家具は処分または新居で購入
④ 現金支払い割引・クーポンの活用
一部の業者では、現金払い・平日割引・WEB予約割引 などを実施しています。
見積もり時に必ず「利用できる割引」を確認しましょう。
4. その他の節約テクニック
- 大型家具のみ別業者へ依頼
→ 家電配送業者や家具店の設置サービスを利用すると安い場合あり - 引越し保険・補償内容を見直す
→ 高額保険を外しても良いケースもある(ただし最低限は残す) - 住む階を変える・物件選びで工夫する
→ 同じ建物内でも1階下がるだけで年間の引越しコストを抑えられる
トラブルを防ぐための注意点
エレベーターがない物件での引越しは、階段搬入の難易度が高く、追加料金や破損トラブルが起こりやすいのが現実です。
しかし、事前に対策をしておけば、多くのトラブルは未然に防げます。以下のポイントを確認しながら、安心・確実に引越しを進めましょう。
1. 契約・見積もり段階での注意点
① 見積書には「内訳と条件」を必ず明記してもらう
トラブルの多くは、「想定外の追加料金」や「見積もりと違う請求」です。
そのため、見積書には作業内容と料金の内訳を必ず書面で明記してもらいましょう。
- 階段料金(何階から追加なのか)
- 階段1階ごとの加算金額
- 吊り上げ・特殊作業の費用
- 人員数・作業時間の上限
- 養生作業が基本料金に含まれるか
【注意点】
- 口頭での説明だけではトラブルの元。必ず書面(またはメール)で残すこと。
- 「追加費用が発生する条件」も確認しておくこと。
② 「現地確認なし」の見積もりは避ける
写真やヒアリングだけで見積もりを出す業者は、当日「実際の階段が狭かった」などの理由で追加請求するケースがあります。
できるだけ現地見積もり(訪問またはオンライン)を依頼するのが安全です。
- 業者が現地を見ていない場合、階段構造の違いで費用が変わることがある
- 現地確認で、家具の搬入可否(吊り上げの必要性)を判断できる
③ 「標準引越運送約款」に基づいた契約か確認する
国土交通省が定めた「標準引越運送約款」に準じていれば、料金体系や補償が明確です。
不明瞭な契約内容の業者は避けましょう。
- 契約書に「標準引越運送約款に基づく」と記載されているか
- 引越し費用、追加作業、損害補償の記載が明確か
2. 作業前後での注意点
① 搬入経路の状態を事前に確認・撮影しておく
階段や壁などに傷がついた場合、責任の所在を巡ってトラブルになることがあります。
作業前にスマホで写真を撮影しておくことで、防衛にも証拠にもなります。
- 階段の壁・手すり
- 玄関周り
- 廊下・踊り場
- 家具・家電の外観
② 養生(保護作業)を依頼・確認する
エレベーターなし物件では階段の使用頻度が高いため、壁や手すりの養生は必須です。
業者によってはオプション扱いなので、見積もり段階で依頼しておきましょう。
- 階段(壁・手すり・角)
- 玄関・廊下・床
- 家具の角部分
③ 搬入ルートの確保
作業当日、階段や通路に障害物があると作業時間が延び、追加費用が発生する可能性があります。
搬入ルートを整理し、通りやすい環境を整えることが重要です。
- 玄関・階段・廊下の荷物を片付ける
- 階段の照明を点けておく(暗い場所は危険)
- 雨天時は滑り止めを設置
3. 支払い・追加料金に関する注意点
① 当日の「追加費用」は即確認・記録
当日、予期せぬ事情で追加料金が発生することがあります。
ただし、事前説明・同意なしの追加請求は不当です。
- 作業前に「追加作業の理由」「金額」「作業内容」を確認
- 紙またはメールで記録を残す
- 作業終了後にサインを求められる前に、金額を再確認
② 支払い方法・タイミングを確認する
業者によっては、現金のみ・当日払い限定など条件が異なります。
支払い方法を事前に確認しておくと、トラブル防止になります。
- 現金・クレジット・振込の可否
- 支払いのタイミング(作業前 or 後)
- 領収書の有無
③ キャンセル・日程変更の条件を確認
体調不良や天候不良などで引越しを延期したい場合、キャンセル料が発生することがあります。
- 前日キャンセル:料金の10〜20%
- 当日キャンセル:料金の50〜100%
トラブル防止のコツ
- 契約書に「キャンセル規定」を明記してもらう
- 変更時は電話+メールで連絡を残す
4. 破損・紛失・補償に関する注意点
① 荷物破損時の対応ルールを確認
階段作業では、落下やぶつけによる破損が起きやすいです。
業者がどこまで補償してくれるのかを契約時に確認しておきましょう。
- 適用される保険の種類(貨物保険・賠償責任保険など)
- 補償上限金額(通常は30万円〜100万円程度)
- 破損報告の期限(多くは当日または翌日まで)
- 引越し完了後、すぐに荷物を確認し、破損があれば写真を撮って業者に報告
- 後日報告だと補償対象外になることがあります
② 建物損傷時の責任範囲を確認
階段・壁・手すりなどに傷がついた場合、入居者・業者のどちらの責任かで揉めることがあります。
- 搬入前後の状態を撮影しておく(前述の写真記録が有効)
- 作業員に「損傷が出た場合の対応」をその場で確認
- 建物管理会社にも状況を報告
③ 高額家具・家電は別途保険を検討
ピアノ・アンティーク家具・高級家電などは、通常の保険では補償上限を超えることがあります。
必要に応じて追加保険(オプション保険)をかけると安心です。
【信頼できる業者を選ぶコツ】
- 口コミやレビューで「階段作業の対応評価」を確認する
- 「作業前見積もり」「追加料金の明示」がある業者を選ぶ
- あいまいな説明しかできない業者は避ける
- 見積書・契約書を丁寧に説明してくれる担当者を信頼する
【トラブルが発生した場合の相談窓口】
トラブルが解決しない場合は、以下の公的機関に相談できます。
- 消費生活センター(188番)
料金トラブル・契約内容に関する相談を受け付け - 国土交通省 引越し紛争審査会
標準約款に基づく正式な紛争処理が可能
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