引越し料金は比較しないと2〜5万円以上損することもあります。
まずは無料で、あなたの条件に合う最安の引越し業者を
チェックしましょう
※完全無料・最大10社の中から最安業者が見つかる
高齢者と一緒に引越す場合は、荷物を運ぶ準備だけでなく、体調・服薬・介護サービス・移動方法・新居での生活動線まで切れ目なくつなぐことが重要です。
特に介護を受けている場合、引越し当日だけ無事に終わっても、新居で通院や介護サービスが途切れると生活が不安定になります。家族は「荷造り担当」ではなく、本人の生活を新居へつなぐ調整役として準備する必要があります。
先に結論|高齢者の引越しで優先する5項目
- 本人の体調と移動手段を先に決める
- 薬・医療・介護サービスが途切れないよう事前調整する
- 荷造りは本人に無理をさせず、判断が必要な物だけ一緒に確認する
- 引越し当日は荷物の近くではなく、安全な待機場所を確保する
- 新居では家具配置より先に、歩行・トイレ・寝室までの動線を整える
高齢者本人が元気に見えても、長時間の荷造りや慣れない移動は負担になります。「できるか」ではなく、引越し後も普段どおり生活できる余力を残せるかで役割を決めてください。

高齢者の引越しは「荷物」より「生活を止めない準備」が先
一般的な引越しでは、業者予約、荷造り、ライフライン手続きなどが中心になります。高齢者がいる場合は、これに加えて次の項目を確認します。
| 確認すること | 具体例 | 確認相手 |
|---|---|---|
| 体調 | 長時間移動に耐えられるか | 本人・必要に応じて医療機関 |
| 服薬 | 引越し日前後の薬が足りるか | 本人・薬局・医療機関 |
| 介護 | 訪問介護やデイサービスをどう継続するか | ケアマネジャー等 |
| 移動 | 自家用車・介護タクシー等を使うか | 家族・事業者 |
| 新居 | 段差・トイレ・寝室・手すり | 家族・必要に応じて介護関係者 |
この5項目が決まってから、荷造りや家具配置を具体化すると安全面を優先しやすくなります。
ステップ1|本人の体調と「当日の過ごし方」を先に決める
高齢者本人を引越し作業の中心に置かないことが重要です。搬出中は玄関が開き、人の出入りが増え、家具や段ボールで通路も狭くなります。
転倒や疲労を避けるため、当日は次のいずれかを検討します。
- 家族や親族宅で待機する
- デイサービス等を利用できるなら日程を調整する
- 旧居の安全な一室で待機する
- 搬出前に本人だけ先に新居へ移動する
本人が立ち会う場合でも、荷物運びを手伝う必要はありません。本人にしか分からない荷物の判断が必要なら、搬出前までに済ませておきます。
引越し当日に本人へ判断を集中させない
「これは持っていく?」「この家具はどうする?」と当日に何度も尋ねると、疲労や混乱につながります。判断が必要な物は、前日までに家族と確認しておく方が安全です。
ステップ2|薬・通院・介護サービスを引越し前に確認する
通院中、服薬中、介護サービス利用中の場合は、荷造りより先に新居での継続方法を確認します。
薬は引越し荷物に入れない
常用薬、お薬手帳、医療関係の書類は段ボールへ入れず、本人または付き添う家族が持つバッグにまとめます。
本人用バッグに入れるもの
- 常用薬
- お薬手帳
- マイナ保険証等、受診に必要なもの
- 診察券
- 飲み物
- 着替え
- タオル
- 眼鏡・補聴器など
- 家族・医療・介護関係者の連絡先
長距離引越しの場合は、引越し直後にすぐ受診できない可能性も考え、薬の残量や次回受診日を事前に確認してください。
通院先が変わる場合は紹介方法を確認する
遠方へ引越して現在の医療機関へ通えなくなる場合は、主治医へ転居を伝え、新居周辺での受診について相談します。
紹介状や検査データが必要かは医療機関や状況によって異なります。引越し直前では準備が間に合わないことがあるため、早めに確認します。
ステップ3|介護サービスはケアマネジャー等へ早めに相談する
要介護・要支援認定を受けている人が市区町村をまたいで転居する場合、介護保険の資格や認定の引継ぎに関する手続きがあります。
厚生労働省の介護保険事務フローでも、転入による要介護・要支援認定の手続きが想定されており、転出元での認定情報を基に転入先で手続きを進める仕組みがあります。
実際の提出書類や手続き方法は自治体によって案内が異なるため、転出元・転入先の介護保険担当窓口と、現在のケアマネジャーへ引越し前に確認してください。
介護サービス利用中なら確認すること
- 引越し日
- 転出・転入する市区町村
- 現在の要介護・要支援認定
- 現在利用しているサービス
- 新居でいつからサービスが必要か
- 福祉用具を継続利用するか
- 新しいケアマネジャー等との引継ぎ方法
相談先が分からない場合は、新居を担当する地域包括支援センターも候補になります。厚生労働省は、地域包括支援センターを各市町村に設置された介護に関する総合相談窓口として案内しています。
ステップ4|荷造りは本人の体力より「判断できる役割」を任せる
高齢者本人が「自分も荷造りをしたい」と希望する場合でも、長時間の立ち作業や重い箱の移動は避けます。
本人に任せやすいのは、体力を使う作業ではなく、次のような判断を伴う作業です。
- 持っていく衣類を選ぶ
- 大切な思い出品を確認する
- 新居で使う食器を選ぶ
- 処分してよい物・残したい物を判断する
- 新居で使いたい家具を確認する
一方、段ボール運搬、家具移動、高い場所の片付けなどは家族や業者が担当します。
「捨てるかどうか」を急がせない
長年暮らした家からの引越しでは、家族には不要に見える物でも本人にとって重要な場合があります。
引越しまで時間がない場合は、無理に処分を進めず、持っていく・処分する・保留の3つに分ける方法が現実的です。
| 分類 | 対応 |
|---|---|
| 持っていく | 新居で使う場所を決めて梱包 |
| 処分する | 本人の意思を確認して処分 |
| 保留 | 無理に結論を出さず後日整理 |
判断を急がせるより、引越しそのものを安全に完了することを優先します。
ステップ5|福祉用具・介護ベッドは普通の家具と分けて扱う
介護ベッド、車いす、歩行器、手すり、リフトなどを使用している場合は、引越し業者がそのまま分解・運搬できるとは限りません。
レンタル品の場合は、契約している福祉用具事業者へ転居を伝え、回収・移設・新居での再設置方法を確認してください。
医療機器を利用している場合も、引越し業者だけで判断せず、医療機関や機器事業者へ事前に相談します。
見積もり時に引越し業者へ伝えるもの
- 介護ベッド
- 車いす
- 歩行器
- リフト
- 大型の福祉用具
- 医療関連機器があること
作業可否や担当範囲を事前に確認してください。
ステップ6|引越し業者には「高齢者がいる」だけでなく必要な配慮を伝える
見積もり時に「高齢の親がいます」とだけ伝えても、業者は具体的に何を配慮すべきか判断できません。
必要なのは、作業に関係する情報です。
- 本人が当日現場にいるか
- 歩行補助が必要か
- 車いすを使用しているか
- 通路を常に確保する必要があるか
- 福祉用具があるか
- 大型家具の設置位置に指定があるか
- 荷造り・荷解きをどこまで任せたいか
介護度や病名を細かく説明すること自体が目的ではありません。引越し作業でどんな配慮が必要かを具体的に伝えます。
ステップ7|当日は本人用の安全な待機場所を確保する
引越し当日は、家具や段ボールが通路を頻繁に移動します。本人が作業導線を歩き回ると転倒の危険が高まります。
旧居・新居の両方で、本人が落ち着いて座れる場所を確保します。
待機場所に置いておくもの
- 椅子または普段使っている座る場所
- 飲み物
- 薬
- 上着・ひざ掛け
- スマートフォン
- 必要な歩行補助具
夏や冬は室温にも注意します。新居のエアコンがすぐ使えるか分からない場合は、本人の到着時間を調整することも検討します。
ステップ8|本人の移動は引越しトラックと分けて考える
高齢者本人の移動方法は、荷物の移動とは別に計画します。
自家用車、公共交通機関、タクシー、介護タクシーなど、身体状況や距離に合わせて選びます。
長距離移動では、休憩場所、トイレ、服薬時間なども考慮してください。車いす利用者の場合は、車両への乗降方法も事前に確認します。
引越し会社のトラックに本人が同乗できるとは限らないため、本人・家族の移動手段は別途確保します。
ステップ9|新居は「家具が置けるか」より「安全に歩けるか」で配置する
高齢者の新居では、収納量や見た目より、生活動線を優先します。
最初に確認したいのは、次の経路です。
- 寝室からトイレ
- 寝室からリビング
- 玄関から居室
- 居室から浴室・洗面所
この動線に段ボール、コード、小型家具などを置かないようにします。
夜間の動線を確認する
日中は問題なくても、夜間にトイレへ行く際に暗い廊下や段差が危険になることがあります。
照明スイッチの位置、足元灯、ベッド周辺の障害物などを確認します。
大型家具は最初に位置を決める
ベッド、タンス、食器棚などは、後から家族だけで動かすのが難しいため、搬入時に位置を決めます。
介護ベッド等を使う場合は、介助スペースや電源位置も考慮します。
ステップ10|引越し初日は「普段の生活」を再現する
新居で最初に目指すのは、段ボールを全部開けることではありません。
本人が次の行動を普段に近い形でできれば十分です。
- 薬を飲む
- 食事を取る
- トイレへ行く
- 着替える
- 入浴または洗面をする
- いつもの時間に寝る
そのため、本人の寝具、薬、衣類、洗面用品、食器などは「初日用」として別にしておきます。
新居初日に優先して開ける物
- 寝具
- 常用薬
- 着替え
- タオル・洗面用品
- 普段使う食器
- 補聴器・眼鏡等の用品
- 介護用品
高齢者との引越しで避けたい失敗
本人に荷造りを任せすぎる
本人が「まだできる」と希望しても、長時間作業すると疲労が残ります。本人には判断を中心にお願いし、重量物や高所作業は周囲が担当します。
介護サービスの引継ぎを引越し後に始める
新居で必要な支援が決まるまで時間がかかる可能性があります。利用中のサービスがある場合は、引越し前からケアマネジャー等へ相談します。
新居で段ボールを通路に積む
高齢者にとって、狭くなった通路や床の荷物は転倒要因になります。本人が使う生活動線には段ボールを置かないようにします。
福祉用具を一般家具と同じ扱いで運ぼうとする
レンタル品や専門的な再設置が必要な機器は、契約事業者への連絡が必要になる場合があります。
家族1人がすべて抱える
引越し手配、荷造り、本人の付き添い、介護事業者との連絡を1人で行うと負担が集中します。役割を分けるか、荷造り・荷解きサービス等を利用します。
家族の役割分担は3つに分ける
複数の家族が対応できる場合は、次の3担当に分けると混乱しにくくなります。
| 担当 | 主な役割 |
|---|---|
| 引越し担当 | 業者、荷物、家具配置、鍵 |
| 本人担当 | 付き添い、服薬、移動、食事 |
| 医療・介護担当 | ケアマネジャー、医療機関、福祉用具等との連絡 |
同じ人が複数を担当する場合でも、「今どの役割をしているか」を意識すると抜けを減らせます。
引越し前の最終チェックリスト
- 本人の当日の移動方法を決めた
- 常用薬の残量を確認した
- 医療機関への転居連絡が必要か確認した
- ケアマネジャー等へ引越しを伝えた
- 介護保険の転居手続きを自治体へ確認した
- 福祉用具の移設・返却方法を確認した
- 引越し業者へ必要な配慮を伝えた
- 本人の待機場所を決めた
- 本人用の手荷物バッグを作った
- 新居の生活動線を確認した
- 寝室・トイレ周辺の配置を決めた
- 引越し初日に必要な物を別にした
高齢者との引越しは「本人が何もしなくても生活が続く状態」を作る
高齢者と一緒に引越すとき、本人に無理をさせないことは「何もさせない」という意味ではありません。本人には、持ち物や新居での生活について必要な判断をしてもらい、体力を使う作業や複雑な調整は家族・業者・介護関係者が担います。
重要なのは、引越し前日に使っていた薬、介護、移動、睡眠、食事の環境を、新居でもできるだけ途切れさせないことです。
荷物がすべて片付いていなくても、本人が安全に歩けて、必要な薬を飲み、普段に近い時間に休めるなら、新生活の立ち上げとしては十分です。
まず「本人の安全と生活継続」を決め、その後で荷物や家具を整える。この順番が、高齢者本人と支える家族の双方に負担を残しにくい引越しにつながります。
|
1件のコメント